研究課題/領域番号 |
17K00881
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
丸山 広達 愛媛大学, 農学研究科, 准教授 (20627096)
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研究分担者 |
岸田 太郎 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (80304658)
斉藤 功 大分大学, 医学部, 教授 (90253781)
谷川 武 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80227214)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 肥満 / 体組成 / 栄養素 / 咀嚼能 |
研究実績の概要 |
本年は、まず①体組成との関連が見られたいくつかの栄養素について分析した。さらに②咀嚼能力の代替指標である咀嚼時唾液分泌量と3m Timed up-and-go(TUG)テストで評価した運動機能低下との関連を横断的に分析した。両分析ともに2016-17年の5年後追跡調査に参加した者を分析対象とした。 ・食物繊維について:総食物繊維、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維摂取量が多いほどBMI、体脂肪量、体脂肪率が低い傾向がみられた。具体的には、男性よりも女性のほうが有意な性別による交互作用はみられなかったものの、関連は明確であった。女性の総食物繊維摂取量の最低三分位(T1)のBMIの多変量調整平均値は22.37であったのに対し、最高三分位(T3)は21.44であった(傾向性p=0.02)。体脂肪量、体脂肪率はそれぞれT1において16.29㎏、29.03%、T3において15.06㎏、27.89%であった。このような関連は水溶性・不溶性食物繊維それぞれにおいて同様にみられた。 ・ビタミンA摂取について:レチノール当量、レチノール、βカロテン当量、βカロテン摂取量の内、興味深い結果として、高齢女性においてレチノール摂取量が多いほど除脂肪量(T1:34.52㎏、T3:35.93㎏、傾向性p<0.05)、全身筋肉量(T1:32.65㎏、T3:33.95㎏、傾向性p<0.05)が高い傾向がみられた。 ・唾液分泌量について:咀嚼時唾液分泌量が多いほど、運動機能低下の多変量調整オッズ比が低かった。咀嚼時唾液分泌量の最低3分位に対して、最高3分位の運動機能低下の多変量調整オッズ比(95%信頼区間)は0.62(0.39-0.98)であった。しかしながら、さらにBMIを調整すると、関連性が弱くなった。
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