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2018 年度 実施状況報告書

健康長寿に寄与する茶飲料の食欲亢進効果:情動脳機能との関係

研究課題

研究課題/領域番号 17K00901
研究機関広島工業大学

研究代表者

村上 香  広島工業大学, 生命学部, 准教授 (90295866)

研究分担者 吉本 寛司  広島工業大学, 生命学部, 教授 (70111903) [辞退]
島田 良子  大阪青山大学, 健康科学部, 助教 (80739300)
片山 洋子  大阪青山大学, 健康科学部, 教授(移行) (50047049)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードルイボス / グリーンルイボス / 食欲 / 遊離アミノ酸 / ホルモン
研究実績の概要

発酵または非発酵ルイボス茶葉10 gを熱湯500 mlで10分間湯通しして飼料飲料とした(RTおよびGRT)。6週齢Wistar系雄性ラットを水および標準飼料(AIN93G)で1週間予備飼育後、水をRTおよびGRTに置き換えたRT飲用群およびGRT飲用群、水を飲用させた標準群の3群に分け、3週間飼育した。本飼育2週目に代謝ケージに入れ24時間の糞便と尿を採取した。麻酔下で解剖し、肝臓、脾臓、腸管膜脂肪、盲腸および盲腸内容物の重量を測定した。さらに、解剖時に門脈から採血し、遠心分離して冷凍保存した血しょうを用いて、レプチン量とグレリン量を測定した。
3週間の摂食量、飲用量および体重増加に3群間に有意差は認められなかった。出納実験では、排便量は標準群(0.74±0.24 g)に比べて、RTおよびGRT飲用群(0.89±0.14、0.88±0.19 g)の増加傾向が見られたが有意差は認められなかった。さらに、摂食量、飲用量および排尿量は各群間に有意差は認められなかった。また、肝臓、脾臓、腸管膜脂肪および盲腸重量に有意差は認められなかった。しかし、盲腸内容物は標準群(2.85±0.57 g)に比べてGRT飲用群(2.27±0.27 g)は有意に減少していた。門脈レプチン含量は、水飲用群(3.6±0.8 ng/ml)に対して、RT飲用群(2.8±1.2 ng/ml)は減少傾向、GRT飲用群(4.0±1.0 ng/ml)は増加傾向であったが有意差は認められなかった。門脈グレリン量は、水飲用群(14±7 fmol/ml)に対して、RT飲用群(22±19 fmol/ml)、GRT飲用群(20±13 fmol/ml)ともに有意差は認められなかったが、増加傾向であった。これらの結果から、GRTの飲用は腸内発酵へ影響を及ぼす可能性と食欲亢進効果の可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定していた若年マウスを用いた経口摂取実験により食欲増進効果について検討が実施され、実験方法が確立できたとともに今後の課題がわかった。

今後の研究の推進方策

血中グレリン量について、水摂取群と比べて、RT摂取およびGRT摂取群において、増加傾向が認められたものの標準偏差が大きく有意差が認められなかった理由に、採血時に酵素阻害剤を加えなかったことにより正確な活性型グレリン量の定量ができなかった可能性が考えられた。また、若年ラットであることも影響したと考えられる。そこで、今後は、食欲減退モデルラットを用いて、グレリン測定用の採血には酵素阻害剤とEDTAを添加し、遠心分離後の血しょうに塩酸を添加することにより、RTおよびGRTの食欲亢進効果を検討する。
さらに、ルイボスティーおよびグリーンルイボスティーの未解明成分である糖質の分析を試みる。

次年度使用額が生じた理由

次年度の食欲減退モデルラットを用いた実験に充てるため、その分を見越して残した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 発酵および非発酵ルイボスの生理機能と健康長寿への寄与2019

    • 著者名/発表者名
      村上香、永澤健
    • 雑誌名

      アグリバイオ

      巻: 3 ページ: 73-80

  • [学会発表] ルイボスティー飲用による食欲亢進効果の検討2019

    • 著者名/発表者名
      村上 香、島田良子ほか
    • 学会等名
      日本栄養・食糧学会大会
  • [学会発表] 健康・長寿につながる食品の機能性2019

    • 著者名/発表者名
      村上 香
    • 学会等名
      第1回先進電子システム工学セミナー「先進光電子情報技術と食・医療への展開」
    • 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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