今後の研究の推進方策 |
当該年度の研究成果において、細胞を用いた一部の実験や動物実験に課題が残されており、平成30年度は可能な限り研究計画に従って、これらの課題と平行して実験を行っていく予定である。 1. 柑橘類機能性成分(ノビレチン、ノミリン、オーラプテン、リモネン等)の作用部位・作用機序について培養細胞系を用いて解析する。抗うつ薬の標的であるノルアドレナリントランスポーター(NAT)やセロトニントランスポーター(SERT)の基質の取込み能を測定する。NATやSERTの細胞膜上の発現変動を解析し、NATやSERT機能への機能性成分の影響を検討する。細胞内シグナル伝達系についての測定ERK, Akt, GSK3βはリン酸化抗体を用いたWestern Blotting法により、PKC, cAMP, cGMP, IP3はkitにて測定する。 2. 柑橘類機能性成分の血漿・尿中濃度を測定して吸収、排泄率を検討する。 3. 実験動物を用いた系で柑橘類特定機能性成分の有効性を評価する。特定機能性成分投与マウス脳から分離したシナプトゾームへの基質の取込みを測定し、NAT, DAT, SERTの機能を測定する。ストレス負荷と対照群マウスの脳を分画して前頭皮質,海馬,中脳の神経栄養因子(BDNF, NGF, NT-3)タンパク質発現量やmRNA量の変動を解析する。大脳皮質、海馬、中脳中のモノアミンとその代謝産物量を測定する。シグナル伝達系(ERK, Akt, GSK3β,PKC, cAMP, cGMP, IP3)の測定する。血漿中コルチゾールレベル測定する。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)平成29年度は、培養細胞実験と動物実験の準備を進めていたが、研究代表者が平成29年9月より病気療養中のため実験の遂行が難しい状況となった。平成30年6月より復職するので、残額1,047,864円は 次年度に使用することとした。 (使用計画))平成29年9月より、研究代表者が病気療養中のため、培養細胞を用いた実験系では、一部の実験のみを実施することができたが、大部分の培養細胞系実験や動物実験は手付かずのままで進行が遅れている状況である。当該年度の使用額に生じた未使用額1,047,864円は実施できなかった培養細胞実験や動物実験に係る費用に使用する計画である。 柑橘類機能性成分(ノビレチン、ノミリン、オーラプテン、リモネン等)の作用部位・作用機序について培養細胞系を用いて解析する。抗うつ薬の標的であるノルアドレナリン(NAT)やセロトニン(SERT)トランスポーターの基質の取込み能を測定する。NATやSERTの細胞膜上の発現変動を解析し、NATやSERT機能への機能性成分の影響を検討する。細胞内シグナル伝達系についての測定ERK, Akt, GSK3βはリン酸化抗体を用いたWestern Blotting法により、PKC, cAMP, cGMP, IP3はkitにて測定する。機能性成分投与マウスにおける柑橘類機能性成分の血漿・尿中濃度を測定して吸収、排泄率を検討する。
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