今後の研究の推進方策 |
平成29年度、30年度と数多くの課題が積み残しのままで、平成31年度は可能な限り研究計画に従って、前年度等の課題と平行して研究を行っていく予定である。 1. 柑橘類機能性成分(ノビレチン、ノミリン、オーラプテン、リモネン等)の細胞内シグナル伝達系について培養細胞系を用いて解析する。ERK, Akt, GSK3βはリン酸化抗体を用いたWestern Blotting法により、PKC, cAMP, cGMP,はkitにて測定する。 2. 柑橘類機能性成分投与マウス脳から分離したシナプトゾームへの基質の取込みを測定し、NAT, SERTの機能を測定する。NAT,SERTへの柑橘類機能性成分の作用機序も検討する。 3. 慢性ストレスストレス負荷と対照群マウスの脳を分画して前頭皮質,海馬,中脳の神経栄養因子(BDNF, NGF, NT-3)タンパ質発現量やmRNA 量の変動を解析する。大脳皮質、海馬、中脳中のモノアミンとその代謝産物量を測定する。シグナル伝達系の測定する。 4.特定機能性成分の薬効評価を行う。神経栄養因子タンパク質・mRNA量定量、脳組織中モノアミンとその代謝産物の定量、シグナル伝達系の測定、血漿中コルチゾールレベル測定も併せて行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)研究代表者が平成29年9月より平成30年8月までの期間において病気療養中であったため、平成30年度においても実験の遂行が難しい状況であった。平成29年度、30年度における積み残しの課題があるので、残額1,706,524円はこれらの研究の実施に使用することとした。 (使用計画)大部分の動物実験は手付かずのままで進行が遅れている状況である。当該年度の使用額に生じた未使用額1,706,524円は実施できなかった動物実験に係る費用に使用する計画である。 ①特定機能性成分を投与したマウスの行動解析としてオープンフィールド試験・強制水泳試験・テールサスペンション試験を実施する。②特定機能性成分投与マウス脳から分離したシナプトゾームへの [3-H]NA, [3-H]5-HTの取込みを測定し、NAT, SERTの機能を測定する。③ストレス負荷と対照群マウスの脳を分画して前頭皮質,海馬,中脳の神経栄養因子(BDNF, NGF, NT-3)タンパク質発現量をELISAやWestern Blotting法により、Real-time PCR法によりBDNF, NGF, NT-3他の mRNA量の変動を解析する。④脳組織中モノアミンとその代謝産物の定量する。⑤細胞内シグナル伝達系についてWestern Blotting法やkitを用いて測定する。
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