研究課題/領域番号 |
17K00911
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構大阪刀根山医療センター(臨床研究部) |
研究代表者 |
佐古田 三郎 独立行政法人国立病院機構大阪刀根山医療センター(臨床研究部), 独立行政法人国立病院機構大阪刀根山医療センター, 名誉院長 (00178625)
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研究分担者 |
遠藤 卓行 独立行政法人国立病院機構大阪刀根山医療センター(臨床研究部), 独立行政法人国立病院機構大阪刀根山医療センター, 研究員(移行) (40573225)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 臨床栄養学 |
研究成果の概要 |
パーキンソン病(PD)患者における小腸内細菌異常増殖(SIBO)と食事内容や消化器症状との関連性を検討した。その結果、SIBOを有するPD患者では,食事内容に脂質摂取量が少なく、脂質および食物繊維の摂取量と消化器症状とが関連すると考えられた。さらに、SIBO陽性患者は、血清の中性脂肪および総ビリルビンが明らかに低かった。PD患者の腸内細菌はビリルビンや胆汁酸の代謝に影響し、結果として脂質吸収が低下すると考えられた。PD患者の食事療法としてダウンサイジング食を検討したが、上記の結果から、抗菌作用のあるハチミツ産品を用いてSIBOを治療する方針とし、その臨床試験プロトコルを確立した。
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自由記述の分野 |
神経内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パーキンソン病患者の食事内容と病態との関係において,科学的根拠のある有用なエビデンスはこれまでにほとんど認められない。パーキンソン病のような神経変性疾患に対して食事からアプローチする発想は未完成の分野であり、特に胃腸の菌との関連で科学的に食事療法を生み出す試みは未だない。今回、我々はパーキンソン病に高度に合併する小腸内細菌異常増殖(SIBO)について包括的に検討し、パーキンソン病患者の腸内細菌はビリルビンや胆汁酸の代謝に影響し、結果として脂質吸収が低下することを世界で初めて明らかにした。今後の展開として、SIBOを治療するために抗菌作用のあるハチミツ産品を用いた食事療法の確立を目指す。
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