福島市内の2地域の水田土壌を用い、安定同位体の添加が土壌から米への放射性Csの移行に及ぼす影響を調べた。安定同位体のCsを含む水で栽培した玄米への放射性Csの移行係数は、無添加の水で栽培した玄米よりもはるかに大きいことが確認された。これは、添加されたCsが土壌中の放射性Csと置換したことを意味している。 その効果は、土壌成分の違いに強く影響されている。 そこで、K、RbまたはCs水溶液を使って、放射性Csで汚染させた2種類の土壌、黒ボク土とバーミキュライトからの除染実験を行ったところ、Rbは、黒ボク土からの放射性Csの除去に大きく寄与した。さらに、Rbは、植物の生育障害を引き起こさなかった。
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