研究課題/領域番号 |
17K00928
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
吉本 優子 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (40255914)
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研究分担者 |
吉田 大介 大阪市立大学, 大学院創造都市研究科, 准教授 (00555344)
藤倉 純子 女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (20307078)
中野 秀男 帝塚山学院大学, 人間科学部, 特任教授 (40093439)
梅本 真美 大阪夕陽丘学園短期大学, その他部局等, 助教 (40625464)
奥田 豊子 帝塚山学院大学, 人間科学部, 教授 (90047308) [辞退]
片井 加奈子 同志社女子大学, 生活科学部, 准教授 (90325291)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 食品 / 重量見積り / 3次元表示画像 / Virtual Reality / eラーニング / 栄養士・管理栄養士課程生 / 栄養教育 |
研究実績の概要 |
様々な理由で食事コントロールが必要になると,その対象者は食生活の自己管理のために,適切な食品・料理選択や食品・食材重量の見積り力を身に付けなければならなくなる.近年,デジタルカメラやカメラ付携帯電話で撮影された食事画像を利用して栄養士による食事バランス診断が行われている.精度の高い診断を行うため,栄養士には食事画像から食材量を正確に見積るスキル習得が必要になる.対象者はもちろんのこと,その対象者を担当する栄養士にとっても,食品の重量見積り力の習得は,容易でない.そこで,申請者らは,「ICT(情報通信技術)を活用した見積りスキルアップ食育プログラムの展開(JSPS科研費26350164)」研究において,食品重量見積りの認識化を図ることを目的に,画像食品が実寸サイズで表示可能な疑似3次元表示画像(360 度立体回転画像と360 度立体画像)と2次元画像を導入した食品重量見積り訓練教育プログラム(eラーニング)の前に,実物食品を利用した重量見積り訓練を導入し,管理栄養士養成課程生を対象に教育効果を検討した. その結果,実物食品は保存性や経済性の面では利用が難しいと考えられるため,リアルフードモデル(外見だけでなく重量の再現性も高く,調理に対応する分割も可能なフードモデル)の教材開発と現実世界での食品重量認識の精度を高める表示画像の検討の必要性が浮かび上がった.そこで,本研究課題は,食品重量の見積力習得のための教育プログラムを,フードモデルとICTとを活用して構築し,学習効果と行動変容などの観点から有用性を検討する.本年度は,リアルフードモデルの開発,食品重量見積力向上のためのeラーニングに使用する表示画像食品(360度立体回転画像と両眼視差利用立体画像)の作成と導入を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当該年度の研究実施計画であったVirtual Reality技術を利用した「両眼視差利用立体画像」の画像の加工・処理作業や学習コース作成が想定していた予定より期間を要したため.
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今後の研究の推進方策 |
次年度(平成30年度)は,当該年度の研究実施計画であった(1)開発したリアルフードモデルの教材評価を実施する,(2)利用画像を評価項目として,2次元画像(2D)と3次元表示画像2種類(360 度立体回転画像(Turn),両眼視差利用立体画像(Virtual Reality:VR))を採用し,食品重量の「見積りやすさ」に関する視覚的な認知度を検討する調査プログラムを作成して適用調査を行う.形状などを考慮して食品を採用する.対象者として,数校の栄養士・管理栄養士養成課程生を予定している. 平成31年度のeラーニング学習による教育効果の検討にむけた準備として,(4)要因分析検討のための事前・事後質問紙調査の項目(計量意識・行動,調理行動や食品・料理重量目測学習への意欲・態度などの行動変容,計画的行動理論の構成概念の内容など)を選定,作成する,(4) e ラーニングシステムを3 次元表示画像(TurnとVR)に対応させるための作業を行う,また,eラーニングプログラムの修正・再構築を行い,形成的評価を行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
VR画像食品重量の利用群に使用するスマートフォンの必要台数分を購入する予定であったが,当該年度の予算が不足し購入できなかったため,次年度の予算での購入予定に変更したからである.スマートフォン10台を購入予定である.
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