研究課題/領域番号 |
17K00932
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研究機関 | 東北工業大学 |
研究代表者 |
辛島 彰洋 東北工業大学, 工学部, 准教授 (40374988)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 睡眠 / 制限給餌 / 生体リズム / 脳波 / 心電図測定 / 脳波測定 |
研究実績の概要 |
本研究では、ヒトの食習慣を模したスケジュールで制限給餌を動物に課し、睡眠への影響を調べる動物実験を行っている。 初年度である平成29年度には、この研究で使用する実験システムの構築を行った。まず、定時に給餌するための自動給餌システムを作成した。このシステムでは、実験室の明暗サイクルを制御しているタイマーから時間情報を受けたマイコンにより給餌箱の扉の開閉を制御した。この作成した装置により、一日の特定の時間だけ給餌できるようになり、給餌時刻の直前に自発活動が増加するfood anticipatory activity(FAA)を誘導できることも確認した。 さらに、睡眠を測るための実験システムの構築を行った。一般的に睡眠研究では、脳波をはじめとする生体信号計測が行われる。動物実験では体内に埋め込んだ電極を用いて測定されることが多いが、電極の埋め込みは動物への負担が小さくなく、長期間の計測には向いていない。本研究では1か月以上の安定した計測が必要となるため、電極を留置することなく生体信号を計測するためのシステムが必要と考え、初年度はその作成を行った。特に初年度は、①ケージの床にグリッド状に配置した金属テープを電極として用いる心電図測定システム、②飼育ケージの底に配置したロードセルをセンサとして用いる心弾図計測システム、③飼育ケージの上部に配置した赤外線カメラを用いて動物の姿勢・行動を撮影するシステム、それぞれを作成し、それらを組み合わせた計測システムを構築した。特に、③に関しては動画解析と機械学習を用いて、詳細に姿勢を分類することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究概要の欄にまとめたように、本年度は、当初の計画通り、実験システムの構築を行った。心電図測定、心弾図測定、姿勢や活動量測定システムは作成できたが、脳波測定用の埋込型小型アンプの作成に時間がかかってしまった。この作成は今も続けており、今年度(2年目)の前期には完成する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
現在作成中の埋込型小型脳波測定器が完成すれば、動物の行動を妨げることなく睡眠時脳波を測定できるようになる。2年目には、この装置を用いた睡眠時脳波測定を行う。そして、初年度にすでに作成した実験システムと一緒に用いることで、初年度に作成した装置の有効性を確認する計画である。さらに、これらの装置を用いて、本研究の本題である制限給餌の睡眠への影響を調べる動物実験を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
現在までの進捗状況でも述べたように、初年度では、①心電図測定システム、②心弾図測定システム、③姿勢や活動の撮影システム、④埋込型小型脳波測定器、を完成させることを目指していたが、④はまだ完成していない。次年度使用額(B-A)は、④の作成に使わせていただく。
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