研究課題/領域番号 |
17K00944
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研究機関 | 広島女学院大学 |
研究代表者 |
市川 知美 広島女学院大学, 人間生活学部, 准教授 (70412278)
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研究分担者 |
二川 浩樹 広島大学, 医歯薬保健学研究科(歯), 教授 (10228140)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 食事 / 摂取時刻 / 歯周炎 / 細菌叢 |
研究実績の概要 |
2018年度は、口腔内環境を良好に保つ働きを助ける機能性表示食品8020ヨーグルトの摂取有無と、食事内容や摂取時刻が歯肉の炎症に与える影響を検討した。 被験者は21~22歳の健康な女性10名とした。試験食は、2017年度と同様のバランス食と高脂肪低食物繊維食とし、乳製品の一部として8020ヨーグルトを摂取させた。これらを1日3回規則正しく食べる場合と、夕食を夜9時に食べる場合を組み合わせた4種類の食事と、8020ヨーグルトを摂取しないバランス食を規則正しく食べる群の計5種類について各1週間のクロスオーバー試験を行った。口腔状態の評価は、歯垢付着率(PCR)、歯肉の出血率(BOP)、歯周ポケットの深さ(PD)及び歯垢中の口腔細菌のDNA解析により行った。血液検査は、高感度CRP等を評価した。排便頻度は毎日記録させた。 歯周の炎症状態を示すBOPと血中の高感度CRPの他、口腔内の細菌叢組成の結果においては、8020ヨーグルトの摂取有無や食事内容、摂取時刻の違いによる明らかな差はみられなかった。1週間の平均排便回数は、食事の栄養組成によって変化し、バランス食の規則的食事群では8020ヨーグルトを摂取しなかった群で8.7回、摂取した群で8.3回だったのに対し、高脂肪で規則的な食事群は5.3回、不規則な食事群は6.0回と有意に減少した。各食事群における糞便中の細菌叢組成は2019年度に分析予定であるため、この結果も踏まえてさらに検討を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2018年度の介入研究はほぼ予定どおり実施したが、採取したサンプルの内、腸内細菌叢の分析が終了できず、2019年度に持ち越しとなったため。
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今後の研究の推進方策 |
2018年度の介入研究は、ほぼ予定どおり実施することができた。腸内細菌叢のDNA解析は、2019年度の夏までに終了予定である。すでに終了している研究結果の分析や考察、論文作成は随時進め、腸内細菌叢の結果も含めて2019年度中にまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2018年度中に実施を予定していた腸内細菌叢の分析が完了しなかったため、次年度使用額が生じた。2019年度に腸内細菌叢分析のための試薬代として使用する予定である。
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