研究課題/領域番号 |
17K00951
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研究機関 | 長岡工業高等専門学校 |
研究代表者 |
菅原 正義 長岡工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (30259840)
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研究分担者 |
奥村 寿子 長岡工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授 (20600018)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 高アミロース米 / 玄米 / 湿熱処理 / ラット |
研究実績の概要 |
アミロース含量の異なる湿熱処理玄米を添加した高脂肪試料の投与が、ラットの成長や脂質代謝等に及ぼす影響を検討した。湿熱処理(Heat-Moisture-Treatment)とは、デンプンの糊化に不十分な低水分条件の下、相対湿度100%、100~125℃で加熱する処理のことをいい、デンプンの結晶構造が変化し糊化温度が上昇するため、糊化しにくく老化しやすくなるという特徴がある。湿熱処理を施すことによって、消化管通過時間の短縮や、食物繊維および難消化性デンプン含量の増加等が報告されている。 中アミロース米品種「こしいぶき」(KI) の白米、玄米、湿熱処理玄米(0.2MPa、10分間)、および高アミロース米品種「越のかおり」(KK) の玄米、湿熱処理玄米(0.4MPa、10分間)の計5種をそれぞれ炊飯・乾燥・粉砕した米粉を調製した。こしいぶきは比較的弱い条件で湿熱処理を施すことによって、機能性を高めつつ通常の玄米の食味に近いものとなっている。一方、越のかおりは湿熱処理条件を強めることで、機能性をより強化した玄米となっている。ラードを10%添加した高脂肪改変AIN-76混合試料のコーンスターチと上記の各米粉とを置換した試料を、5週齢Wistar系ラットに自由摂食で50日間投与した。(5群、n=6) 飼育期間中の体重増加は各試験群共に恒常的な増加を示した。終体重はアミロース含量の違いによる差は認められなかったが、KI、KK共に、湿熱処理によって終体重が未処理玄米より低下し、特にKKで顕著であった。また、内臓脂肪である後腹壁脂肪量と、解剖時の血清コレステロールは、湿熱処理によって未処理玄米よりも減少することがKI、KK共に確認され、特にKKで顕著であった。 以上の結果より、玄米の湿熱処理はラットの脂質代謝に影響を与え、特に高アミロース米で顕著であることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者菅原が、2017年10月から12月までくも膜下出血に罹患、入院したため。
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今後の研究の推進方策 |
予定外の療養のため、多少の遅れが生じたが、十分挽回可能な遅延である。
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次年度使用額が生じた理由 |
入院により3ヶ月間、研究が実施できなかったため。今後、今年度の動物実験の予定実施回数より、多く実施するため必要である。
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