• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実施状況報告書

テクノロジーを利用した数理的現象の探究の教材開発と授業実践

研究課題

研究課題/領域番号 17K00967
研究機関愛知教育大学

研究代表者

飯島 康之  愛知教育大学, 教育学部, 教授 (30202815)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード数学教育 / 科学教育 / テクノロジー / 作図ツール / 教育用ソフト開発 / 数学的問題解決 / 授業研究
研究実績の概要

(1) 作図ツールGC/html5を用いた教材開発・授業研究を行うことによって, 発展的な証明問題の場合に関する新しいタイプの授業として, フェルマー点に関する証明の発見を, 図形の回転をきっかけに行うケースについて, またオイラー線の証明に関して, 特殊な場合(直角三角形)に, 一般の場合を帰着させる上で, 図を動かしながら発見するケースについて実践的に検討することができた。
(2) 物理的な現象に関する数学的探究のバリエーションに関して幅広く知見を収集した。特に距離センサとデータロガーを使う場合や, 小型コンピュータ(ラズベリーパイ)に距離センサを使う場合や, マイコン(アルディーノ)に距離センサを使う場合で, 教材化するポイントや生徒の探究の焦点化がどう変わってくるかについて検討を深めることができた。
(3) 特に距離センサとデータロガーを使った授業実践に関して, 附属高校数学科と理科との共同研究を行い, それぞれの教科としての研究授業を実施し, 検討することができた。
(4) それらの結果に関しては, GC/html5に関する内容は, ソフト開発や教材に関しては, 一般公開しているサイト(http://www.auemath.aichi-edu.ac.jp/teacher/iijima/gc_rc/index.htm)で公開するとともに, 授業に関する分析等は, 共同研究者および学部・大学院の授業向けのコンテンツにしている。また, ラズベリィパイ等に関するノウハウは, 学内・附属高校限定サイトを構築し, 共同研究者での情報共有を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

想定していた, 距離センサ・データロガー, 小型コンピュータ(ラズベリーパイ), マイコン(アルディーノ)等を使った教材開発のためのノウハウの確立や, 作図ツールGC/html5を使った新しい教材開発を伴う授業研究などは, 当初のスケジュールで進んでいる。一方, それらを「数学教育」の観点での価値付け, 特に数学的活動としての価値付けや, (摩擦など)理科的な概念に関する生徒の理解の検討の必要性などが, 授業研究の中では明らかになっており, 来年度の研究授業中心に, それらの課題も解消していけるようにしたいと思っている。

今後の研究の推進方策

2018年11月には附属高校でのシンポジウム(公開研究授業)として距離センサ等を使った研究授業を行うことになっている。去年の実践を踏まえた距離センサ・データロガーを使った案あるいはラズベリィパイ等を使った案など複数の案を検討中であるが, 実際に実践する案は一つに絞り, 具体化を進めていく。一方, 理科教員などとコラボしながら, 各種センサ等を使った教材開発を進めていく。
また, 作図ツールGC/html5を使った教材開発・授業実践に関しては, 夏の日数教大会・秋・冬に実施予定の複数の授業実践を組織化しながら, 日本科学教育学会, 日本数学教育学会等での学会発表を進めていく。

次年度使用額が生じた理由

購入を予定していた機器(距離センサ・データロガー)に関して, メーカーの開発・販売が遅れ昨年度ないの購入をすることができなかったので, 次年度に購入する予定。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2018 2017 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うちオープンアクセス 5件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 数学科での ICT 機器を活用した新科目「理数探究」に関わる授業実践 ―超音波距離センサを用いた活動を中心に―2018

    • 著者名/発表者名
      天羽 康
    • 雑誌名

      科学教育学会研究報告

      巻: 32-6 ページ: 17-22

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] ICTを利用した数学的探究の教材化を進めていくための基礎的考察 - mathematicaを使った数学的探究『πは乱数なのか』を手がかりに-2018

    • 著者名/発表者名
      飯島康之・天羽康
    • 雑誌名

      研究紀要(愛知教育大学附属高等学校)

      巻: 45 ページ: 51-60

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「誤差」を生かした数学的探究の具体例2017

    • 著者名/発表者名
      飯島康之
    • 雑誌名

      日本科学教育学会研究会研究報告

      巻: 31-8 ページ: 75-80

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 教具としての Raspberry Pi の可能性について ―新科目「理数探究」に向けて―2017

    • 著者名/発表者名
      天羽 康・飯島康之
    • 雑誌名

      日本科学教育学会研究会研究報告

      巻: 31-8 ページ: 113-116

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] ICTを利用した算数・数学での探究のサイクルについて-完全数などについての探究事例を手がかりに-2017

    • 著者名/発表者名
      飯島康之
    • 雑誌名

      イプシロン

      巻: 59 ページ: 7-18

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 数学的探究のサイクルの原動力としての数学ソフトウェアの役割 -ケーススタディを中心に -2017

    • 著者名/発表者名
      飯島康之
    • 学会等名
      RIMS共同研究(公開型) 数学ソフトウェアとその効果的教育利用に関する研究
  • [備考] GC Resource Center

    • URL

      www.auemath.aichi-edu.ac.jp/teacher/iijima/gc_rc/index.htm

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi