研究課題
遺伝子研究の成果が医療に活用されるゲノム医療が急速に発展している昨今において、その医療の受け手である一般市民のヒト遺伝学リテラシー向上は急務な課題と考える。初等教育時代にヒト遺伝学に興味を持てれば、遺伝リテラシ―を持ちながら成人期へと成長するため、社会全体の遺伝リテラシ―向上へ貢献できると考える。本研究では、普及効果と教育効果が高いことが予測されるICT(情報通信技術)を活用した小学生向けのヒト遺伝学教育ツールを、教授方法と手段を検証しながら完成させ、広く公表し、ヒト遺伝学教育教材としての有用性を継続的に評価していくことを目的とする。2年目である2018年度は、ICTを活用した小学生向けのヒト遺伝学ツール作成の前段階として初年度に制作した、紙媒体の「親子であそぼ!!遺伝子るんるん学び帳 シリーズ①」を小学生が集まるイベント(一般社団法人日本能率協会主催の「夏休み2018宿題★自由研究大作戦」2018年8月9~10日 仙台)(研究代表者の所属機関の地域支援センターに来所する小学生)で配付し、実際に活用しての理解度や興味度を評価する質問紙を実施した。その結果に基づき、改訂を加え、丸善出版株式会社より書籍「家族であそぼ!!遺伝子るんるん学び本」を発行し、全国の図書館へ入庫頂いた。来年度の紙媒体を電子媒体のツールへ発展させるための準備として、電子媒体を活用した医療系の情報発信を手掛けている業者との打ち合わせを実施した。
3: やや遅れている
初年度である2017年度に制作したワークブック「親子でまなぼ!!遺伝子るんるん学び帳 シリーズ①」を宮城県内の小学校に配付し、遺伝リテラシ―を測定する評価問題を作成することを計画していたが、宮城県内の小学校の理科を専門に担当する専科教員との協議ができず、イベントでの小規模での配付や質問紙調査となってしまった。2018年度は紙媒体を書籍化することはできたが、電子媒体のツールへ発展させるところまでは到達できなかった。
本研究への協力に対して同意頂いている宮城県内の小学校の理科を専門に担当する専科教員との協議を実施する。紙媒体から電子媒体のICTを活用したツール(ゲーム形式)へ発展させる。
2018年度の研究計画では、紙媒体から電子媒体のICTを活用したツール(ゲーム形式)へ発展させるための使用額を計上していたが、研究計画の遅れから、次年度へ繰り越すこととなったため。
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