研究課題
基盤研究(C)
本研究は、高等学校「生物基礎」の免疫の内容と社会とをつなぎ、免疫のしくみを理解させる教材を開発し、高等学校現場へ普及させることを目的として行った。ワクチン、アレルギー、血清療法などを学習する免疫カードゲーム教材を開発し、大学と高校での試行により教材の有効性を得た。次に、食作用の瞬間を観察するために、タコノマクラ胚が適していることを明らかにし、かつアミノ変性シリコーンオイルで食作用効率を上昇させられることが分かった。これらの発見を学会ニュースや海外学術雑誌で紹介した。
生物教育
免疫学研究とその科学的知見に基づく医療の進歩は日進月歩であるが、高等学校生物・生物基礎の教科書は、改訂のたびに免疫学の先端領域を盛り込んでいる。その一方で、最新の学術的知見をわかりやすく理解させ、かつ免疫の知識と社会とを関連付けて学習するための取り組みや教材は、ほとんど見られないのが現状である。この現状を改善するための、本研究における免疫教材の開発は、社会的あるいは教育的な意義が大きい。