現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
健康情報に対する批判的リテラシーの概念を取り入れた、日本国内の主に中高生~大学生で実施可能なレベルの「健康情報判断力テスト」の開発を試みた。(教科開発学論集5,1-11, 2017)。また、生徒や学生の健康情報リテラシーを育成するために、どのような内容の指導(授業プログラム)を行う必要があるかを検討する目的で、大学1年生を対象として、我々が考案した、6つの題材を用いて約10分で行う健康情報テラシーに関する授業実践を行い、その効果を検討した。(愛知教育大学研究報告 66(教). 55-61, 2017) 中学生の健康情報に対する判断力の実態を明らかにするために、中学生約500名を対象とした質問紙調査を実施し、自作の健康情報に関する批判的思考力テストの誤答分析から、健康情報の見方を中学校での学習で習得するのは難しく、そのための教育機会が必要性を示唆する結果を得た。(東海学校保健研究 14(1). 95-109, 2017) テレビで放映された番組や広告を提示して、それらに含まれる健康情報への判断の仕方を教える保健教育を中学生に実施した結果をまとめて学会で報告した。(日本科学教育学会年会論文要旨集42.43,2018) さらに、健康情報の判断力を育成するための保健教育を考案し、自作の「健康情報の見方・考え方」の提示して授業を行う授業実践を中学1年生を対象に行った。その結果、授業で十分扱うことができない項目、扱うことが難しい項目の効果が低く、授業としてさらなる工夫が必要なことが明らかとなった、(養護実践学研究 1(1),73-78,2018) いくつかの授業実践と、それをまとめた論文発表ができており、現在までの進歩状況は概ね順調である。
|