研究実績の概要 |
本年度は、前年度購入したサーバに実装したシステムと構築した実験環境の上での研究を進めた。 穴抜きを用いたプログラミング教育支援ツールpgtracerについて、前年度熊本高等専門学校でデータ収集をおこない、統計処理ツールによる分析結果を論文としてまとめたものが、令和元年6月の情報処理学会論文誌:教育とコンピュータ(TCE)のVol. 5, No. 2に掲載された。また、前年度に引き続き収集を続けた結果を、令和元年7月の国際学会IIAI-AAI(8th International Congress on Advanced Applied Informatics)にて発表した。 令和元年度前期の実験講義「システム開発実験」では、前年度から継続してソフトウェア技術者教育支援システムALECCSの機能を学生に提供し、各種学習活動データ収集に加えてシステムの使用感アンケート収集をおこなった。前年度の収集・分析結果については、令和元年5月の国際学会(CSEdu2019, ギリシャ)にて研究発表した。 UML図(クラス図)の自動採点機能および作成履歴データの自動収集機能について、前年度はUML図のテキスト形式での記述法PlantUMLおよびそのWebUIについての基本部分の実装をおこなったが、本年度はこれを拡張してログイン機能とデータ収集機能を実装した。 教育成果の質と量に関するWebアンケートの分析結果をまとめたものが、令和元年7月の論文誌Olympiads in Informatics, Vol. 13に掲載された。また、これらの知見を活かしたCASガイドラインに基づいた中学校・高校段階でのプログラミング学習教材の開発を進め、その成果を情報処理学会 情報教育シンポジウム SSS2019で発表した。この研究会では、本年度のpgtracerのデータの分析結果についても発表した。
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