研究実績の概要 |
1 教員研修講座の調査:平成24~28年に実施された愛媛大学サイエンス・リーダーズ・キャンプ(以下SLC)の受講者92名に対して,SLCで体験した実験の教育現場での実施状況をアンケート調査した(回収率29.7%)。実施状況を「授業で実験を実施した,授業で実験を実施しなかったが話題にした,授業で実験を実施しなかったし話題にしなかった,SLCで経験していない」の順に並べると,①遺伝子導入(26%,74%,0%,0%),②DNAの分析(17%,71%,13%,0%),③試験管内での転写と翻訳(65%,35%,0%,0%),④PCRによるDNAの増幅(12%,76%,12%,0%),⑤電気泳動によるタンパク質の分析(13%,67%,21%,0%),⑥MALDI-TOFMS(0%,22%,74%,4%)であった。授業で実験を実施できなかった理由を個別に調査した結果,実験ごとに割合が異なるが,設備,時間,予算の不足が理由になっていた。今後さらなる解析を進める。 2 生命科学教材の開発(高等学校) (1)学習指導要領に沿った高等学校生命科学教材の開発 「生物」(1)生命現象と物質 ア 細胞と分子 (ア) 生体物質と細胞;光学顕微鏡で微小管を観察する方法を考案した。有用性の検証のために,高校生対象の実験講座や高等学校の授業で実践した。この件に関して,日本生物教育学会(片山豪,野崎真史,蛍光顕微鏡を用いない細胞骨格の観察法の研究,2018,熊本大学),生命科学教育研究会(片山豪,蛍光顕微鏡を用いないで細胞骨格を観察しよう,愛媛大学)で発表した。現在,論文執筆中。光学顕微鏡を用いないアクチンフィラメントの観察する方法についても検討中である。
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