研究課題/領域番号 |
17K01044
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研究機関 | 東都医療大学 |
研究代表者 |
勝部 憲一 東都医療大学, ヒューマンケア学部, 教授 (20233760)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 科学教育 / がん医療 / 抗体医薬 / 分子標的薬 / 高校学習指導要領 / スプートニクショック |
研究実績の概要 |
がんの診断および治療に関する試験調査をおこなうため、試験問題候補の予備調査をおこなった。具体的には2019年1月から4月にかけて、学生ボランティア(看護学科学生で各学年からランダム)を公募して同意した学生10名程度を対象として、作成した候補問題に回答してもらう作業を2回施行した。内容としてはがん細胞と正常細胞の性向相違などの分子生物学的な側面、がん治療に関しては新旧の抗がん剤の特徴、特に近年急速に発達している抗体医薬と分子標的薬の作用機序の薬理学的側面、がん医療に関しては特に終末期ケアの変化についての知識を問う問題を作成して、基礎医学・臨床医学から看護ケアの展開を含めて多方面からの解析を狙った。現在回答状況について解析をおこなっており、2019年度はその解析をもとに被験者の理解程度を十分に捕捉できる問題群の編成に入っている。対象者を大幅に増やして、がん医療に対する看護学生、看護師の意識調査を進め、現在の看護師養成におけるがん医療教育の問題点を質的に見いだすようことができるようネットプラットホームの開発を試みている。またこの試験調査と平行して、日本の医療系大学の科学教育の変遷と海外、特にアメリカの科学政策や科学教育がどう影響したのかを解析した。この内容に関しては論文にまとめて、発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
がんの診断および治療に関する試験調査をおこなうための試験問題候補の予備調査は研究開始の2018年度から始める予定だったが、大学用務が多忙だったため1年ほど遅れて開始した。ただしその間に、日本の医療系大学の科学教育の実態と推移に関して継続して調査と解析をおこなってきた。
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今後の研究の推進方策 |
がんの診断および治療に関する予備調査の解析結果をもとに、本試験問題を作成して対象とする看護学科学生、および看護師の広範な募集をおこない、がん医療に対する教育効果の実態を量的な観点から把握する。解析結果をもとに、現行の看護を中心とした医療の教育に対してどのような改善点があるのかを質的な問題点を整理していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究進行が約1年遅延している関係で、次年度に当初予定の本年度の研究計画を遂行する。
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