本研究では、ものづくり現場が求めている人材育成において、実践的かつ国際連携型教育によりサスティナブルな技術者育成を支援するフレームワークを構築し、多様に変化する人材ニーズに応えられるように実社会の問題解決を主眼とした技術者育成カリキュラムを提案した。まず、マイコン設計、C/C++言語演習、アーキテクチャ設計、システム実装演習に関しては、すべてLMSで学習できるように教育支援基盤を提供した。その際、単にLMSのコースを受講するだけでなく、アーキテクチャ設計、システム実装演習では実習を行い、各受講者が設計した課題をアップロードし、受講者が互いの課題を検証できるようにしている。30年度に引き続き、開発したシステムの評価および検証を行うとともに、31年度には技術者育成カリキュラムの教育実践およびその評価に主眼を置き研究を遂行した。31年度上期には、30年度に実践したカリキュラムの評価を行い、その結果から技術者育成支援LMSと高速演算システムの改善項目を抽出し、各システムの改修を行った。また、連携校において主体的に実施した評価および検証の結果を踏まえ、システムの改修を行う。30年度中期には、連携校の大学院生がリーダーとなり、サスティナブルな技術者育成支援のカリキュラムを実践した。さらに、前年度までに実践したカリキュラムを連携校において導入し、他の地域においける有用性を検証した。その際、プロジェクトに参加する学生が各自の役割分担を明確にし、気づきを意識しながら実習を行うことを可能とした。31年度下期には、プロジェクトにより作成した課題の報告会を実施し、発表内容を撮影し技術者育成支援LMSに動画としてアップロードし、連携校の教員が評価を行った。
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