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2018 年度 実施状況報告書

生態学アプローチによる統合的教授デザインモデルの構築と実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K01095
研究機関早稲田大学

研究代表者

向後 千春  早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (00186610)

研究分担者 冨永 敦子  公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (60571958)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードeラーニング / オンライン大学 / 自己調整学習 / 社会人学生 / 生涯学習 / レポート再提出方式 / セルフ・ハンディキャッピング / グループワーク
研究実績の概要

本研究の目的は、人が学習する環境を学習者の視点からどのように見えるかという生態学アプローチを採用し、 1人の個別学習、10人単位のゼミ形式、100人単位の対面授業や対面研修、1000人単位のMOOCというように、そ のスケールに合わせて教授デザインを統合することでモデルを構築し、その有効性を実証することである。これにより、パーソナルトレーニング、ピアインストラクション、相互評価、ゲーミフィケーション、問題中心学習(PBL)といった具体的な教授法を、オンライン上でも対面でもより効果的な方法とすることを目的とする。
以上の研究目的に沿って、対象としては社会人学生と若年層学生を設定し、オンライン学習と対面学習の形態での実証研究を進めている。2018年度の実績としては、大学エクステンション講座の受講動機に関する研究、オンライン学習における自己調整学習方略の研究、通信教育課程で学ぶ社会人学生のセルフハンディキャッピング尺度の開発を進めることができた。また、これらと並行して、レポート再提出方式の実践やグループワークに対する態度尺度の開発といった研究を進めた。
最終の2019年度は、これらの研究を進めるとともに、社会人学生と若年層学生における、オンライン学習と対面学習の形態での実証研究を進めていく。具体的な研究トピックとしては、パーソナルトレーニングとしてのレポート評価と再提出プロセス、ゲーム的要素を取り入れたグループワークのデザイン、社会情動的スキルを学習するコースのデザインといった研究トピックを加えて進めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2018年度の実績としては、大学エクステンション講座の受講動機に関する研究、オンライン学習における自己調整学習方略の研究、通信教育課程で学ぶ社会人学生のセルフハンディキャッピング尺度の開発を進めることができた。また、これらと並行して、レポート再提出方式の実践やグループワークに対する態度尺度の開発といった研究を進めた。これらの成果を具体的には以下のような研究報告として公開した。
・石川 奈保子・向後千春(2018)オンライン大学で学ぶ学生の自己調整学習方略およびつまずき対処方略『日本教育工学会論文誌』41(4), 329-343.
・多喜 翠・伊澤幸代・堂坂更夜香・向後千春(2018)大学エクステンション公開講座受講生の受講動機に関する調査『日本教育工学会論文誌』42(Suppl.), Pp.141-144.
・中村 康則, 向後 千春(2019)通信教育課程で学ぶ社会人学生のためのセルフ・ハンディキャッピング尺度(SHS-ASCC)の開発『日本教育工学会論文誌』42(4), Pp.355-367.

今後の研究の推進方策

最終の2019年度は、引き続き本研究の目的である「生態学アプローチによる統合的教授デザインモデルの構築と実証」に沿って研究を進めていく。具体的には、以下のような研究トピックを立てて、社会人学生と若年層学生における、オンライン学習と対面学習の形態での実証研究を進めていく。
(1) パーソナルトレーニングとしてのレポート評価と再提出プロセス
(2) ゲーム的要素を取り入れたグループワークのデザイン
(3) 社会情動的スキルを学習するコースのデザイン
最終的には、これまでの研究成果を整理し、まとめることとする。

次年度使用額が生じた理由

細かい金額で差異が発生したため。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] オンライン大学で学ぶ学生の自己調整学習方略およびつまずき対処方略2018

    • 著者名/発表者名
      石川 奈保子・向後千春
    • 雑誌名

      日本教育工学会論文誌

      巻: 41 ページ: 329-343

    • DOI

      https://doi.org/10.15077/jjet.41063

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 大学エクステンション公開講座受講生の受講動機に関する調査2018

    • 著者名/発表者名
      多喜 翠・伊澤幸代・堂坂更夜香・向後千春
    • 雑誌名

      日本教育工学会論文誌

      巻: 42 ページ: 141-144

    • DOI

      https://doi.org/10.15077/jjet.S42072

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 通信教育課程で学ぶ社会人学生のためのセルフ・ハンディキャッピング尺度(SHS-ASCC)の開発2018

    • 著者名/発表者名
      中村 康則, 向後 千春
    • 雑誌名

      日本教育工学会論文誌

      巻: 42 ページ: 355-367

    • DOI

      https://doi.org/10.15077/jjet.42114

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] オンライン大学の授業におけるレポート再提出方式の実践とその効果2019

    • 著者名/発表者名
      石川奈保子・阿部真由美・向後千春
    • 学会等名
      日本教育工学会
  • [学会発表] グループワークについての態度はグループワーク中心の授業後にどう変化するか2019

    • 著者名/発表者名
      向後千春・阿部真由美
    • 学会等名
      日本教育工学会
  • [学会発表] オンライン大学の授業におけるレポート再提出方式の導入とその効果2018

    • 著者名/発表者名
      杉浦真由美・石川奈保子・阿部真由美・向後千春
    • 学会等名
      日本教育工学会
  • [学会発表] グループワークについての態度が授業内のグループワークの認知に及ぼす影響2018

    • 著者名/発表者名
      向後千春・阿部真由美
    • 学会等名
      日本教育工学会
  • [学会発表] メタ課題を用いたオンライン大学の学生に対する自己調整学習の支援2018

    • 著者名/発表者名
      石川奈保子・向後千春
    • 学会等名
      日本教育工学会
  • [学会発表] 社会人学生におけるセルフ・ハンディキャッピングの因果関係の検討2018

    • 著者名/発表者名
      中村康則・向後千春
    • 学会等名
      日本教育工学会

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公開日: 2019-12-27  

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