研究課題/領域番号 |
17K01096
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
工藤 知草 金沢工業大学, 基礎教育部, 講師 (90759515)
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研究分担者 |
西 誠 金沢工業大学, 基礎教育部, 教授 (00189250)
三嶋 昭臣 金沢工業大学, 教育支援機構, 教授 (30064463)
山岡 英孝 金沢工業大学, 基礎教育部, 准教授 (10443045)
谷口 哲也 金沢工業大学, 基礎教育部, 准教授 (90625500)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ピア・インストラクション / Concept Test / 数学 / 物理 / クリッカー / 大学入学共通テスト / 統計的仮説検定 / t検定 |
研究実績の概要 |
最終年度に実施した研究の成果として、統計的仮説検定(t検定)により、ピア・インストラクション型講義による理解度の向上を評価した。また、大学入学共通テストの2回のプレテストの分析に基づきConcept Testを改善し、新規に74問の数学のConcept Testを開発した。この3年間で開発した数学のConcept Testは、微積分学Ⅰで43問、微積分学Ⅱで44問、線形代数Iで42問、線形代数Ⅱで42問、確率統計で42問、数学Ⅰ~数学Ⅲで33問、合計246問で、はじめに計画した200問より多く開発した。その他に、確率統計のConcept Testをまとめて概念調査を考案した。物理の分野では、クリッカーで予測し、データ分析と議論により概念形成するConcept Testを開発した。この3年間で、運動の表し方、運動の法則、仕事と力学的エネルギー、放物運動、剛体、運動量と力積、円運動、単振動の各単元で開発した。最終年度には、石川県の中学生と高校生にConcept Testを出題した。石川県では授業中に生徒がスマートフォンを活用することが推奨されていないため色紙を配布し、色紙を挙げて回答してもらった。中学生と高校生が、一喜一憂しながら回答している様子がとても印象的だった。現在では、クリッカーがなくても、Googleフォームを活用して、生徒は容易にConcept Testに回答できる。また、教員はその回答のヒストグラムをリアルタイムに確認しながら、理解度に応じた授業を展開できる。その意味において、開発した数学と物理のConcept Testの汎用性は高く、社会貢献につながったと考える。特に、相互作用型講義に移行しにくい数学の分野において、相互作用型講義に必要な数学のConcept Testを豊富に開発し、数学の分野の相互作用型講義の土台をつくったことは大変意義がある。
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