研究課題/領域番号 |
17K01097
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研究機関 | 金城大学 |
研究代表者 |
下村 有子 金城大学, 社会福祉学部, 教授 (70171006)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 全盲学生支援 / 点訳システム |
研究実績の概要 |
平成29年度は 形態素解析ツールの検討、システム構築、印刷物をスキャナーで読み込む。ことを行う計画であった。 (1) 形態素解析ツールの検討: 形態素ツールは「MeCab」「Chasen」「JUMAN」「KyTea」などを比較検討した。「JUMAN」「KyTea」は処理が遅く、実際にインストールして検討したものは「MeCab」「Chasen」である。最終的には「MeCab」を採用したが理由は以下のとおりである。1に、発音を出力してくれること、2に出力結果の後の処理言語のPythonと相性が良いことである。特に、点字は音声言語であるために、発音の出力のためのプログラミング開発は処理を省くことができた。現在「MeCab」を用いて開発を行っている。 (2) システム構築: システムの全体像を構築し、それぞれの開発言語、処理内容等を検討し、徐々に開発を行っている。 (3) 印刷物をスキャナーで読み込む。: まず、読み込む前にスキャナーをいくつか用意し、スキャナーとOCRソフトの検討をした。検討するために購入したスキャナーはEPSON「GT-S560」とFijitsu「Fi-7160b」である。「Fi-7160b」の添付のOCRスキャナー「ABBYY FineReader」は認識率もよいためにこのスキャナーとOCRソフトを用いることとした。読み取ったデータはいろいろなパターンを用意して、次の段階の処理に渡せるように準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度は研究計画書通り、ほぼ実施された。形態素解析ツールの検討やスキャナー、OCRソフトの検討も行われ、その結果、平成30年度に向けて、設備、ハードウエア、ソフトウエアがそろった。入力ミスに関しては目で確認作業を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度に行うことはほぼ実施できたので、平成30年度は予定通り、中心となる部分のプログラミングの製作を行う。つまり、点字コード作成のための、MeCabのカナ文字変換、MeCabの分かち書き変換を行う。そのあと処理はPython言語でプログラミングを行う。MeCabで変換しきれなかった部分の処理、点字分かち書きによるための特別な処理の部分である。そのあとは平成31年度に向かって、点字コードの変換、全体システムの構築を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成30年度は国際学会で2回発表を行う予定をしており、不足分を今年度から回すことにした。
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