研究課題/領域番号 |
17K01132
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
鹿嶋 真弓 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 准教授 (10644362)
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研究分担者 |
村上 達也 高知工科大学, 共通教育教室, 講師 (00743791)
鈴木 高志 高知工科大学, 共通教育教室, 准教授 (90725938)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 蓄積データ / 教師の指導行動 / メタ認知促進プログラム |
研究実績の概要 |
29年度は,計画通り,(1)「蓄積データ」実施による「教師の変化」について質的な側面からの検討,(2)「蓄積データ効果測定」の尺度検討,を行った。 まず,(1)「蓄積データ」実施による「教師の変化」について質的な側面からの検討については,鹿嶋(2016)の提案する「蓄積データ」の方法に基づく介入前後およびフォローアップ時における介入の教師への影響および児童生徒への影響について,自由記述によるアンケート調査を行った。次に,(2)「蓄積データ効果測定」の尺度検討については,期待される効果についてその要因を検討し,先行研究をもとに尺度項目の精選を行った。 (1)の結果,教師にとって,「蓄積データ」の実施により,「自分自身の取組を客観的に振り返ることができた」「効果のないことを続けていたことに気づけた」「効果のある方法を考えるようになった」「自分の行動パターンに気づいた」など,「良かった」と受け止められ,また特に教師自身の変化に有効であることが示唆された。しかし,教師自身の変化に有効である一方,児童生徒に対する影響力は比較的小さなものに留まる可能性もあることが示唆された。また,多くの教師にとって,「蓄積データ」は「それほど負担ではない」と受け止められているものの,さらなる改善のポイントが明らかになった。 (2)については,「蓄積データ」の効果指標として測定する尺度項目の精選が完了し,また,介入および効果測定調査の実施校に対し,研究実施依頼を行った。次年度の実施に向けて,研究実施の内諾が得られ,具体的な進め方について協議をしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初,平成29年度分として計画していた研究1-1は順調に完了している。また,平成30年度実施分の研究1-2「蓄積データ」実施による「教師の変化」について量的な側面から検討するために必要な「蓄積データ効果測定」尺度の原案作成まで準備が完了しているため,「おおむね順調に進展している。」とした。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度においては,研究1-2『「蓄積データ」実施による「教師の変化」について量的な側面からの検討』について取り組みつつ,研究2『「蓄積データ」を行うことでの,「児童・生徒の変化」についての検討』のための第一調査を行うことを推進方策とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究1-1実施分の一部経費を平成30年度に持ち越しているため。30年度中に,研究1-1で必要なデータ収集を進めることで,計画的な執行に努める。
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