研究課題/領域番号 |
17K01132
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
鹿嶋 真弓 立正大学, 心理学部, 特任教授 (10644362)
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研究分担者 |
村上 達也 高知工科大学, 共通教育教室, 准教授 (00743791)
鈴木 高志 高知工科大学, 共通教育教室, 准教授 (90725938)
福住 紀明 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 講師 (80801878)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 蓄積データ / 教師の指導行動 / メタ認知促進プログラム / 問いを創る授業 |
研究実績の概要 |
2021年度は,COVID-19関連で延長し,これまでの研究の総括として,(1)誰もが活用しやすい蓄積データの工夫,および(2)研究1-1と研究2に関する研究成果の公表を行った。 まず,(1) 誰もが活用しやすい蓄積データの工夫については,2019年の研究結果から,蓄積データを実施する前の段階と蓄積データを実施した後の段階において,活用の工夫をすることが重要であることが明らかになったので,これらを踏まえ,研究協力校へ次のような介入を試みた。まず初めに,蓄積データを実施する前の段階では,蓄積データを行う意義と方法に焦点を当てた研修会を行った。また,実施中使用する蓄積データの記入用紙には,想定される課題や対象についてあらかじめ記載しておき,記入者はそれらの項目をチェックすることで,書くことへの負担感を多少なりとも軽減することができるよう工夫した。次に,蓄積データを実施した後の段階では,蓄積データの結果を見ながら,自身の行動・思考・感情におけるセルフモニタリングについて実施者の話を聞き,今後,自身の指導行動をどのように変えていくかについて,グループで共有し合った。これらをもって,教師の指導行動改善につながる蓄積データ実施上の手続きがより具体化されたメタ認知促進プログラムを開発することができた。 次に,(2) 研究1-1と研究2に関する研究成果の公表については,「子どもの言葉で問いを創る授業 中学校編」(学事出版)の書籍の中で,授業実践における蓄積データの一覧表を示し,より多くの現場で活用できるよう紹介されている。これらの公表をもとに,研究協力校へは,引き続き誰もが活用しやすい蓄積データの一覧表を作成すること,また,その一覧表を次の授業へとつなげながら,その都度,児童・生徒の変化を観察することで,自らの指導行動を改善できる教師の育成を試みた。
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