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2017 年度 実施状況報告書

アクティブ・ラーニング施設の運用を通した21世紀型スキル教育プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K01136
研究機関九州工業大学

研究代表者

近藤 秀樹  九州工業大学, 学習教育センター, 助教 (90517088)

研究分担者 山田 雅之  星槎大学, 教育実践研究科, 准教授 (10610206)
大崎 理乃  産業技術大学院大学, その他の研究科, 助教 (50630802)
遠山 紗矢香  静岡大学, 教育学部, 特任助教 (80749664)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードラーニングコモンズ / アクティブラーニング / 学生スタッフ / 学習支援システム
研究実績の概要

当該年度は3年の研究計画の1年目であった.業務に埋め込まれた教育プログラムの開発にあたり,これまでのアクティブ・ラーニング向け施設の運営に携わってきたチームの活動を調査した.業務に埋め込まれた教育プログラムの開発にあたって,アクティブ・ラーニング向け施設の運営に携わる学生スタッフについて,その熟達化と学習環境に対する認識の変容について検討した.長期にわたって業務を経験した学生に,各自の業務についての概念地図を書かせ,その記述内容を三段階の理解レベルに分類し,各レベル間のリンクを調査した.その結果,二年以上の経験を経た学生スタッフの多くでレベル3の記述が増え,同時にレベル2とのリンクが見られた.単に言葉だけが一人歩きしているのではなく,業務への理解が深まっていることが示唆された.一方,経験を積んだ学生スタッフであっても,レベル3の記述がほとんどない事例も見られた.レベル3の表現が内化されて表出されず,今回の分析基準では十分に評価できなかった可能性がある.また,業務に埋め込むべき学習支援システムの機能要件の明確化のために,学生スタッフ達が業務で用いてきたスレッド型掲示板システムの利用の実態を書き込まれた半年分の記事のやりとりを調査した.このシステムは学生スタッフの書き込んだ記事を階層的に整理するものである.その結果,スタッフが学びを深めながら業務を遂行するには,階層構造に基づく関連付け機能だけでは不十分であり,記事の関係をこれまで以上に扱う必要があることが分かった.具体的には,「階層構造を超えた関連付け」「記事の一部分への参照元主体の参照」「交通整理のための参照関係の区別」という3つの参照機能がシステムに必要な機能要件であることが示唆された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

より大きく学習に比重を置いた運営体制の見直しを予定していたが,大学の体制変更とのすりあわせに当初計画していた以上の時間がかかった.これに伴い,倫理審査などへの手続きも予定より遅れた。また,これまでに蓄積していたデータの分析手法を多方面で検討したために時間がかかった.これらのことから,目標にむけてやや遅れていると判断できるものの,当初予定していた対象領域の調査の準備が整い、次年度以降の調査および発表・論文化等の準備を整えることはできた.

今後の研究の推進方策

2018年度は,当初計画通り (1) 学習環境としての施設運用体制の再構成,(2) 業務に埋め込むべき学習支援システムの機能要件の明確化,(3) 業務に埋め込まれた教育プログラムの開発,のそれぞれを実施する.また,これらを支えるための業務と連動した学習支援システムを試作し,運用を通じて研究計画全体への考察を深める.

次年度使用額が生じた理由

研究の進捗がやや遅れたため,関連学会・研究会への参加が間に合わず,執行できなかった旅費が生じた.次年度以降の研究体制は整備されたため,当初参加予定であった研究会等に参加してくことで使用する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] アクティブ・ラーニングの支援に携わる学生スタッフの学習環境に対する認識の変容2018

    • 著者名/発表者名
      近藤秀樹,遠山紗矢香,大﨑理乃,山田雅之
    • 学会等名
      日本教育工学会

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公開日: 2018-12-17  

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