研究課題/領域番号 |
17K01149
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
小柳 惠一 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 教授 (20367171)
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研究分担者 |
土屋 健 諏訪東京理科大学, 経営情報学部, 准教授 (90546251)
澤野 弘明 愛知工業大学, 情報科学部, 准教授 (10609431)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 手話映像 / CGキャラクタ / 分散情報管理 |
研究実績の概要 |
本年度は申請書の計画の通り,CGキャラクタを利用したコンテンツの匿名化方法の開発に取り組んだ. 動作コンテンツの匿名化を実施するために,手話映像をWebブラウザで登録・編集・視聴できる仕組みを構築した.手話映像は話者の肖像権を考慮する必要があるため,CGキャラクタにより解決を目指した.手話動作の入力にはマウスにより手の移動方向や表情の選択を可能にするインタフェースを構築した.今回の実験では手話有識者9名(大学手話サークル6名,障がい者センターに通う3名)に対して,実証実験を行った.操作性については改善の余地があるが,手話動作の検索エンジンとしては有用であるという肯定的な意見が得られた. また,映像から抽出した画像の特徴の管理する手法として,本年度では,画像情報をそのまま管理するのではなく,抽出した特徴情報を複数のの属性数値化,テキスト化を行い,xmlなどの検索可能な情報として管理可能とする変換技術の検討および開発と,それら情報を安全に処理,分散管理する手法の検討を行った.検討を行った手法では,映像情報を取得した同一ネットワーク内にある前述の変換ノードを配置し,同時に提案アルゴリズムに基づいて,分散データベースを構成するノードに管理される.提案アルゴリズムでは,あらかじめデータのレプリカ,キャッシュの配置も組み込まれているため,これらデータの利用時にはノード変更が発生した場合でも,サービスの継続性は確保されている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定であるCGキャラクタを利用した動作入力方法に関しては,順調に進んでいる.今年度実施予定であった,画像処理を利用した動作特徴に基づく検索手法に関しては,抽出した映像から特徴に関する情報を数値化,テキスト化することで,被撮影者に関する情報を削除し,安全に管理するための手法の検討を行い,一部実装を行った.担当者らがこれまでに提案している従来の分散検索手法と組み合わせることで,目的を達することができると考えている.ただし,手話における特徴抽出の手法がまだ検討段階であり今後の課題である.これまでは概ね計画書の予定通り進行している.
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今後の研究の推進方策 |
今後も引き続き,実証実験を踏まえて研究を進めていく予定である.特に画像処理を利用した骨格検索手法の開発を進める.また,抽出した情報の分散管理手法に関しては,現在まだ評価は行っておらいないため,今後評価のための実装を行い,評価と実データをもちいた運用評価も含めて検討を進める.現在は,映像情報より静的な情報および,画像的な特徴量を抽出しているが,今後専門家も交えて教育学の観点から抽出すべき映像の特徴を数値化および,テキスト化の検討を行うよていである.
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次年度使用額が生じた理由 |
手話情報のCG化に関する学会発表を考えていたが,次年度に開催される学会の方が適していると判断したため変更いたしました.
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