研究課題/領域番号 |
17K01172
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤垣 裕子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50222261)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 科学者の社会的責任 / RRI / ELSI / オープンサイエンス / 科学的助言 |
研究実績の概要 |
2019年度よりエジンバラ大学との間でRRIの日欧比較の共同研究をはじめた。2019年にまず日本側がエジンバラを訪問し、RRIについてそれぞれの研究蓄積を共有し、9月のニューオーリンズでの国際科学技術社会論会議(4S)で研究成果を東アジアSTSジャーナルの特集号としてまとめることで合意した。2020年3月にエジンバラチームが日本訪問の予定であったが、新型コロナウィルス蔓延のため来日がかなわず、以来オンライン会議とメール会議で議論を続けている。 共同研究のうち、私はHistoryチームの世話役を務めた。まず2020年4月から7月にHistoryチームは論文原案1を作成した。2020年9月に他のチームとともにオンライン会議をおこない、コメントを得た。それらコメントをもとに2021年1月から3月に修正をおこない、論文原案2を作成した。2021年6月にオンライン会議をおこない、国際科学技術社会論会議(4S)での発表にむけてのアイディアを練った。2021年9月に論文原稿案3を皆で共有し、4Sでの発表本番をむかえた。発表に対するコメントをもとに、現在、論文原稿案4を作成中である。 また、新型コロナウィルス蔓延により、「科学者の社会的責任として科学的助言はどうあるべきか」についての分析の必要性が明らかとなった。そのため、科学技術社会論分野における科学的助言の論文をサーベイし、現実におこっている新型コロナウィルスに関する専門家会議のありかたへの考察をおこなって論文を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
東アジアSTSジャーナルに投稿すべく日英共同で論文を準備しており、現在version4まできているが、やはりオンラインでのやりとりでは限界があり、論文投稿準備が遅れている。 また、国際科学技術社会論会議は2020年、2021年と2年続けてオンライン開催となった。とくに2021年11月は米国東海岸時間で開催されたため、日本時間の夕方から深夜、早朝まで国際会議、その後日本時間の朝9時から大学での会議・・・と両方をこなす生活は体力・気力ともに限界があった。やはり現地で皆が集合して交流する対面の会議のほうが国際会議に集中できることが明らかとなり、オンライン国際会議の欠点が明確となった。
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今後の研究の推進方策 |
現在versoin4となった原稿をrefineして雑誌に投稿する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度にトロントで開催予定であった国際科学技術社会論会議に出席の予定で、海外渡航費を計上していた。しかし、新型コロナウィルス感染症の蔓延により、海外渡航ができずオンライン開催となったため、海外渡航費は不要となった。そのために次年度使用額が生じた。
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