研究課題/領域番号 |
17K01184
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
財部 香枝 中部大学, 国際関係学部, 教授 (00421256)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 気象学史 / 科学史 |
研究実績の概要 |
「幕末・明治初期における気象観測の実態および観測ネットワーク構築過程に関する研究」は、科学史研究者と気象学者が意見交換しながら、国際気象学史委員会のネットワークを活用して国内外の研究者と交流し、日本の気象学史を再検討するとともに、日本の文脈における気象学史を国際的に発信することにより、地球規模の気象学史にも新たな知見をもたらすことを企図するものである。 交付申請時、2020年度は4年目の最終年度であり、イギリスのNational Meteorological Library and Archive、アメリカのSmithsonian Institution Archives、National Archives、および国内の公文書館等にて補完調査を行う予定であった。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により、国内外の調査を行うことができなかった。 1.3年間の調査結果の整理・検討を行い、論文執筆に専心した。The Smithsonian Meteorological Project and Hokkaido, Japanと題する論文が、国際気象学史委員会の国際ジャーナルHistory of Meteorologyに掲載された(2020年11月)。 2.日本科学史学会年会にて、「明治初期の気象観測:『伊藤圭介日記』の記述から」と題する口頭発表を行った(2020年5月)。 なお、本研究は補助事業期間延長が承認されたため、2021年度に補完調査を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
交付申請時、最終年度である2020年度には、①3年間の調査結果の整理・検討の上、国際気象学史委員会の国際ジャーナルHistory of Meteorologyへの投稿、②イギリスほか、国内外の公文書館にて補完調査、を計画していた。 国際ジャーナルに投稿した論文が掲載され、国内の学会にて発表も行った。一方、新型コロナウイルス感染症の影響により、国内外の補完調査を行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度もまた、研究代表者・研究協力者が意見交換を行いつつ、研究を進める。 ①これまでの調査結果の整理・検討を行い、開拓使の日本人教師や役人と気象学との関わりについて『東海の科学史』に投稿する。 ②7月末に行われるオンライン国際会議26th International Congress of History of Science and Technology にて口頭発表を行う。 ③秋以降、ワシントンDCにて補完調査を行う。なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、2021年5月末現在、アメリカのSmithsonian Institution Archives、National Archives等の調査予定機関は閉鎖中である。海外調査が困難な場合は、すみやかに国内調査に切り替え、開拓使、静岡学問所、沼津兵学校に関する文書を確認する。
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次年度使用額が生じた理由 |
交付申請時、2020年度は4年目の最終年度であり、イギリスのNational Meteorological Library and Archive、アメリカのSmithsonian Institution Archives、National Archives、および国内の公文書館等にて補完調査を行う予定であった。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により、国内外の調査を行うことができなかったため、旅費を繰越すこととなった。 2021年度は、7月末に行われるオンライン国際会議26th International Congress of History of Science and Technology にて口頭発表を行う。その際の登録料を支出する。 秋以降、ワシントンDCにて補完調査を行う。なお、新型コロナウイルス感染症の影響により、2021年5月末現在、アメリカのSmithsonian Institution Archives、National Archives等の調査予定機関は閉鎖中である。海外調査が困難な場合は、すみやかに国内調査に切り替え、開拓使、静岡学問所、沼津兵学校に関する文書を確認する。
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