研究課題/領域番号 |
17K01216
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研究機関 | 独立行政法人国立科学博物館 |
研究代表者 |
有田 寛之 独立行政法人国立科学博物館, 経営管理部, 専門員 (70342938)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 博物館情報学 / 科学リテラシー / 三次元デジタルデータ |
研究実績の概要 |
古生物や人類など、生物進化について三次元デジタルデータを活用した学習機会の提供について検討を行った。米国スミソニアン国立自然史博物館において2019年6月にリニューアルオープンする古生物展示室における三次元デジタルデータを活用した展示手法と学習プログラムについて取材を行い、国立科学博物館で2019年夏に開催する特別展「恐竜博2019」においてその成果を共有する展示を行うほか、関係者による講演会を開催して化石や現生生物の骨格標本から得られたデジタルデータや、生体復元のコンピュータグラフィックスを題材に、これらを用いた研究活動の意義を伝える機会を提供することとなった。 また、ヨーロッパの複数の自然史博物館において所蔵標本を積極的に公開するために展示室内で研究者と来館者とのコミュニケーションを促進することにより博物館の活動プロセスを可視化する試みが計画されており、これらについて情報収集を進めるとともに最終年度における活動計画の参考とした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の目的は、デジタル技術の急速な発展と、学術研究におけるオープン・データ化の必要性も考慮しながら、科学系博物館が資料の収集・保存や調査研究の過程で得た三次元デジタルデータを展示や学習プログラムで活用することにより、博物館が行う活動の社会的意義や重要性への人々の理解を促進する手法を開発することである。 30年度は学習プログラムの試行をする予定であったが、翌年度に国立科学博物館で開催する特別展に合わせて試行することになったため、試行を見送った。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は生物進化を題材とした学習プログラムの実施ということで、国立科学博物館の展示において研究活動や展示のプロセスを紹介する内容を盛り込むほか、関係者による講演会を実施する。学習プログラム参加者の効果について、アンケート調査等により評価するほか、これまでの成果をまとめ学会等で発表を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
30年度に実施する予定だった学習プログラムを次年度に実施するため、予算に残が生じた。最終年度に講演会を実施する際の講師の招へい費用として使用する。
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