研究課題/領域番号 |
17K01224
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地理学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
青山 雅史 群馬大学, 教育学部, 准教授 (30724744)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 液状化危険度評価 / 土地履歴 / 砂利採掘 / 谷埋め盛土 / 史料 / 2011年東北地方太平洋沖地震 / 2016年熊本地震 / 2018年北海道胆振東部地震 |
研究成果の概要 |
近年の地震による液状化発生域の土地条件や土地履歴について明らかにした。2011年東北地方太平洋沖地震の内陸部自然地盤での液状化発生事例とみなされていた領域には砂利採取履歴を有する領域が多く存在していた。2016年熊本地震で出現した帯状の液状化集中発生域には江戸期まで河川または水路が存在していたことが示唆された。2018年北海道胆振東部地震における札幌市清田区の液状化発生域は1980年代以降に丘陵地に造成された谷埋め盛土域であった。このように、近年の地震による液状化発生域の多くは人為的土地改変履歴を有し、河川や谷地形の埋土、採掘地の埋め戻し土など人工地盤の液状化脆弱性が高いことが示された。
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自由記述の分野 |
自然地理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多くの人々の生活の場となっている平野部の海、河川、谷地形や採掘地などの埋立地は液状化脆弱性が高いことが知られていたが、土地履歴の調査がこれまで不十分であり、それらの領域が十分に抽出されていなかった(適切にハザードマップに反映されていなかった)ことを本研究により示すことができた。本研究で実施した多角的・統合的な調査・検討によって近年の地震による液状化域の土地履歴を明らかにできたことは、今後の液状化危険度の高い領域の抽出や液状化被害の軽減につながることから、その意義は大きい。
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