研究課題/領域番号 |
17K01263
|
研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
永井 昌寛 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (60242905)
|
研究分担者 |
後藤 時政 愛知工業大学, 経営学部, 教授 (20329626)
藤原 奈佳子 人間環境大学, 看護学部, 教授 (30178032)
横山 淳一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40314083)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 介護予防 / 予防医療 / 家族見守り / 支援システム / システム設計 / IoT / 住民情報 / 保健医療福祉システム |
研究実績の概要 |
本研究では,予防医療,認知症予防,介護予防等のための家族見守りのあり方を事例研究を通じて探り,家族見守り型保健医療福祉支援情報システムの設計方法の考え方・手順等やIT(情報システム,IoT,AI,ロボテックス等)の活用方法を提案するものである。本年度は,家族見守り型介護予防支援システムの設計に向けて,介護の状況,介護予防の現状,介護予防の効果とその取り組み,介護予防支援システムの現状等の介護および介護予防の現状,見守りにおける利点・課題,見守り情報機器の現状や問題点,見守り機器の介護予防の活用状況等について文献調査・ヒアリング調査等および分析を実施した。 これらの調査・分析の結果,「介護予防の方法は様々なものが提案されているものの,その効果や有効性は明確でないものが多い」「IT(技術)機器や集合知を適切に組み合わせて介護予防を総合的に支援する情報システムは見当たらない」「介護予防の効果は個人差が大きく,効果の高い介護予防を見つけ出すにはAI等を活用して個人の特性や生活スタイル等様々な要素を分析する必要がある」「家族見守りには様々な方法が考えられ,見守る側と見守られる側の状況とその環境により適切な方法の選択が可能である」「家族の関係性により介護予防のためのITを活用した様々な見守り方法が提案できる」「IoTを含めた見守り機器が進化しているうえに,生活の中の様々なしくみがIT化されており,これらIT機器の適切な活用により予防介護における高い見守り効果が期待できる」等がわかった。 これらを踏まえて,家族見守り型介護予防支援情報システムを構築するには「ITを活用した最適介護予防方法の提案」「家族のスタイルに合わせた介護予防見守りIoTの活用」「予防医療と連携した介護予防支援」が重要となる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度は介護の現状,介護予防の現状,介護予防の効果とその取り組み等について調査を行っている。しかしながら,介護予防の現状の課題は多様・複雑であり,その予防効果も明確になっていない点が多く,また,大学業務の多忙さに加え,新型コロナの発生・影響により,予定していた調査・分析および研究発表等の実施ができなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
これまで実施してきた認知症予防・介護予防における調査分析を継続的に進めるとともに,予防医療・介護予防を目的とした家族見守り型保健医療福祉支援情報システムの設計方法についてまとめていく予定である。とくに家族見守り方法における予防医療・介護予防の効果等の情報収集方法を検討していく計画である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
(理由)大学業務の多忙さに加え,新型コロナの発生により,予定していたヒアリング調査・情報収集・意見交換・研究発表が十分できなかった。 (使用計画)新型コロナ終息後には今年度十分達成できなかった内容を含めて積極的に実施していく予定である。
|