研究課題/領域番号 |
17K01282
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
伊佐田 百合子 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (00351867)
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研究分担者 |
井垣 伸子 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (40151253)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 傍観者行動 / 調査票調査 / 世代継承 / 社会不安 / いじめ |
研究実績の概要 |
研究目的は,いじめにおける傍観者の行動を明らかにし,いじめ問題を解決に向かわせるための対策を講じることである.コロナ禍が長期化する中で,いじめは表面的に減少したように見えるが,ネット上でのいじめが急増しており,コロナにかかわる新たないじめの構造が生まれていることが報告されている. 今年度の目的は,昨年度に引き続きコロナ禍により社会のオンライン化がさらに進展したことを受け,インターネットを用いたコミュニケーション上の問題について調査し,人々のつながりや傍観者行動の変化について明らかにすることであった. 昨年度の調査結果の分析を進めるとともに,今年度も追加の調査として,社会における人々のつながりに対する意識に関しての調査を行った.コロナ禍の自粛生活が長期化していることを受け,コロナ禍初期の頃と人々のつながりに対する意識が大きく変化してきていることから,人々の繋がりと社会や生活に対する不安との関係についても調査し,分析を行った.コロナ禍での自粛生活が長期化することにより閉塞感が社会に充満する中で,社会の中での人々の繋がりの意識がどのように変化してきたのかを明らかにし,傍観者行動の変化を明らかにするためである. また,オンライン化が進む中で新たなソーシャルネットワーキングサービスが登場するなどネット環境の変化も大きいことから,新たに登場したサービスも含めてSNSの影響に関しても分析を行った.これらの調査分析の結果は論文にまとめ,投稿の準備を行っている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度はコロナ禍による傍観者行動の変化を分析するために急遽追加の調査を実施することとしたが,今年度は,更に調査を追加してコロナ禍の初期と長期化した現在での状況の比較を行っており,当初予定より若干遅れて進行している.
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍により新たないじめの発生が懸念されていることを受け,次年度は,コロナによるいじめの実態を明らかにするための調査を追加で行う.また,オンライン化が急速に進んだことによるいじめ問題への影響についても考慮し,傍観者の行動の解析といじめ問題への対応について検討する.
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で学会がバーチャルでの開催となったこと,今年度は,主に追加での調査を実施しその分析を行い,論文投稿の準備を行っていたことから,学会参加にかかわる費用に変更が生じた.引き続きバーチャルカンファレンスへの参加となる場合は,次年度に予定している追加の調査の費用に充当する予定である.
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