研究課題/領域番号 |
17K01283
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
塩出 省吾 神戸学院大学, 経営学部, 教授 (40154174)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 施設配置計画 / 確率的計画 |
研究実績の概要 |
2018年度は日本と韓国の研究者間で定期的に開催しているワークショップでの発表を行った。具体的には9月27日から10月1日まで韓国ソウル市で開催された"2018 Joint Workshop between Japan & Korea on Research & Business Development for Sustainable Transportation"においてKeynote speechとして"Multistage competitive facility location model under stochastic environment."を発表した。内容は需要量が不確実な状況において、競合する施設を一方の施設を配置に対して他方の施設が最適に配置するという施設ごとに段階を設ける最適意思決定である。もう1件9月初めに日本でもワークショップの開催を予定していたが、台風により関西空港の大きなダメージあって韓国からの研究者を迎え入れることができなくなったことは残念であった。 不確実な需要に対する最適施設の配置について具体的な課題も研究した。一般社団法人農業開発研修センターとの共同研究でJA兵庫六甲からの依頼により共同乾燥調製施設の適正配置について連携研究者の柴田淳子氏とJA兵庫六甲から提供頂いたデータを用いて包絡分析法を利用した解法を提案した。結果は「JA兵庫六甲における利用施設等の長期整備計画策定支援調査診断」報告書(2019年3月 一般社団法人 農業開発研修センター)の第10章にまとめた。そこで検討したのは、施設の数は特定されなかったが、現実問題を考えると最大4施設であろうと判断し、施設の配置に対して利用者の利用する施設も決定される。計画段階において施設数を決めないというのはこれまでの研究に新たな部分を導入することも可能である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2018年度の後半は競合ではない確率的施設配置の具体的な研究(共同乾燥調製施設の適正配置問題)にまで波及していたので、少し回り道をした。前年度も”やや遅れている”であったのに遅れを回復できなかったのは残念で反省すべきであったが、新しい方向も見えだしたのは良い成果でもあったと思われる。 2017年度と2018年度は大学の副学長の役職であったので、公務に割かれる時間も多く、十分に研究時間を取れなかったのもやや遅れている理由になる。
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今後の研究の推進方策 |
大学のブランドイメージも検討しなければならない時期に差し掛かっており、競合関係にある施設との差別化によるブランド構築を検討する。 確率的要素を含む競合施設の配置に関しては多段階意思決定モデルを構築し、解析的解法を導く。問題は複雑ではあるがうまくまとめて単純化する。 ファジイ概念も導入したモデルの検討も行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
副学長としての公務と重なり出張を予定していた学会、国際会議の出張ができなかった。 次年度は最終年度であり、2018年度で副学長職も終了したので積極的に学会、国際会議の出張もできる。
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