本研究では、トンネル火災における燃焼効率について実験的に調査した。トンネル長をパラメータとしたとき、燃焼効率はトンネル長の影響をほとんど受けないことを明らかとした。ただし、トンネル延長が十分に長くなると、煙が途中降下して汚染空気を形成し、これが火源へ逆流した。その結果、火源の周辺環境は酸素不足状態となり、ゴーストフレイム現象が観察され、最終的には自己消火した。汚染空気に囲まれた火源では、その化学発熱速度は通常の半分以下に減少したが、その燃焼効率は94%と高いことが明らかとなった。最後に、CFDシミュレーションを実施し、煙の逆流によって引き起こされる火源の窒息消火を再現できることを確認した。
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