| 研究実績の概要 |
今年度は，高精度位置情報を得る方法の1つとしてGPS/BeiDouの単独測位ならびに干渉測位の一つとしてRTK（Real Time Kinematic）測位に着目し，天空率の低い地点においての可用性の検討を行った.RTKの測位地点の天空率は39.0%である．基準局から移動局へのデータ転送は双方に携帯端末を用意し携帯回線によるVPN (Virtual Private Network) を構築して行った．仰角マスクならびにSNRマスクの注目した.得られたデータについて単位時間当たりの水平方向・鉛直方向における位置捕捉精度を算出し，これらと可視衛星数について累積確率分布から中央値を算出した．
水平方向における位置捕捉精度の中央値，鉛直方向における位置捕捉精度を評価したところ, サブメーター級の精度で測位できている．これらのことから周囲が障害物に囲まれた環境であっても天空率が39.0%程度確保できていればサブメーター級の精度での測位が可能であることを明らかにした．
単独測位では,GPSおよびGPS/BeiDouでの位置捕捉精度の点からマルチパスと可視衛星数とのトレードオフについて, 種々の天空率環境下で種々の仰角マスクを設定した測定評価を行うことで明らかにするとともに, 電子情報通信学会等の学会で発表した.
あわせて, ハザードマップ活用支援システムを構築し, 日本災害情報学会で発表するとともに, 防災研究者ならびに一般の行政,NPO法人, 自治防災会等の関係者と議論を行うことが出来た.
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