M9規模の超巨大地震の長周期地震動のリスク評価のために、2011年東北地方太平洋沖地震の長周期地震動の生成過程を、強震観測データ解析と地震波伝播シミュレーションにから評価した。東北沖の地震では内陸地震や南海トラフの地震に対して関東平野の長周期地震動レベルが小さくなること、その原因が東北沖の地震のS波の放射特性と関東平野の3次元基盤構造の方位的特徴によることを確認した。2008 年オホーツク海深発地震や2015年小笠原諸島西方沖地震のように、M8規模の深発巨大地震においても長周期地震動が生成すること、これが地表に臨界角で入射したS波から生成される大振幅のsP変換とsS反射波によることを確認した。
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