研究課題/領域番号 |
17K01355
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
柳沢 大治郎 滋賀医科大学, 神経難病研究センター, 准教授 (50581112)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | MRI |
研究実績の概要 |
フッ素MRI用タウイメージングプローブShiga-X35を開発した。タウ遺伝子改変マウス(rTg4510マウス)にShiga-X35(200 mg/kg)を尾静脈より投与し、7テスラ実験動物用MR装置を使用してMRを測定した。Shiga-X35を投与したrTg4510マウスでは前脳に強いフッ素MR信号が検出された。信号強度を半定量して比較したところ、rTg4510マウス前脳における信号強度は野生型マウスに比べ有意に高かった。測定終了後、脳を摘出して組織化学的解析を実施したところ、AT8陽性タウ病変およびGallyas陽性染色はrTg4510マウスの前脳に認められた。さらに、蛍光顕微鏡観察において、Shiga-X35の蛍光がAT8陽性タウ病変に一致して認められた。MRIを用いたタウイメージングとして世界で初めての成果であり、結果をまとめて論文発表した。 アミロイド病理とタウ病理を同時に解析するためのモデルを開発中である。しかし、文献を参考に検討しているが、いまだ再現できていない。実験手技の習熟、条件検討を続けていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アミロイド病理とタウ病理を同時に解析するためのモデルを開発中であるが、当初想定していたよりも多くの課題が明らかになってきたため。
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今後の研究の推進方策 |
タウイメージング試薬を開発し、マウスにおけるタウイメージングに世界で初めて成功した。しかし、試薬のタウへの選択性が高くないため、構造の改良や新しい骨格に挑戦する必要がある。また、アミロイド病理とタウ病理を同時に解析するためのモデルを開発中であるが、いくつかの課題に直面している。実験手技の習熟、条件検討、文献や学会等での情報収拾を通じて克服していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
アミロイド病理とタウ病理を同時に解析するためのモデルを開発中であるが、想定よりも進捗が遅れているため。
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