においは人類の生活と密接に関与している。特に最近、体臭や生活臭などの不快な臭いを消し、好みの香りをつけて個性を演出するなど、皮膚に塗布・噴霧する脱臭・芳香剤が市場を賑わしている。しかし、汗などで有効成分が流れてしまうほか、におい分子は揮発性のため、その持続効果が不十分であるという課題が残されている。本研究では、におい分子の吸着・徐放を自在に操る“貼るナノ透明体”を創製、実装化を目指した。具体的には、ナノ透明体として多糖超薄膜やナノファイバーの創製法を確立した。これらナノ透明体に環状オリゴ糖を搭載しても、皮膚などの界面にも貼付でき、芳香成分を長時間徐放させる構造体であることを実証した。
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