タンパク質をレシチンで化学修飾した改良型バイオ医薬品(バイオベター)の開発を行った。タンパク質としては、ライソゾーム酵素あるいはIgG抗体を用い、その活性や培養細胞との相互作用を解析しその有用性の評価を試みた。レシチン修飾したライソゾーム酵素は細胞毒性が低く、血漿タンパク質と複合体を形成した。また、非修飾体に比べ細胞に顕著に取り込まれ、細胞内で高い酵素活性を示すことが明らかになった。一方抗体では、有機溶媒混合比を低めることで抗原認識性を維持したレシチン修飾体を合成できることがわかった。このレシチン修飾抗体は、非修飾体よりも顕著に細胞に取り込まれた。
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