本研究では、集束型超音波洗浄技術を用いて創傷治癒に与える影響と術後創面の感染コントロールに対する影響を評価した。その結果、印加電力、作用時間依存的に洗浄効果を増加した。また、印加電力依存的にバイオフィルム除去が確認された。サンプルをFT-IRによるバイオフィルムの赤外吸収スペクトルの測定を行った結果、バイオフィルム特異的な波形が観察された。歯肉上皮細胞株を用いて細胞障害性LDH値、Cell viabilityと炎症性サイトカインへの影響を評価した。その結果、IL-8の産生はレーザにより増加するもの、超音波の併用によりその増加は低下傾向した。また、VEGFの産生は超音波の併用により増加した。
|