研究課題/領域番号 |
17K01424
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用システム
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
渡邉 学 東邦大学, 医学部, 教授 (30297709)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | X線CT / CdTe検出器 / フォトンカウンティング / CdTeアレー / スペクトラルCT / 7T-MRI / ナノ粒子懸濁液 / 陰性造影剤 |
研究成果の概要 |
ヨウ素(I)やガドリニウム(Gd)の造影剤を使ったKエッジ強調造影による癌のイメージングを行うため,我々は第1と第3世代のスペクトラルX線CT(SP-CT)スキャナーを開発した。第1と第3世代スキャナーの空間分解能はそれぞれ0.25と0.1mmで,微小血管が高コントラストで撮影された。 7T-MRIでは,まず酸化ガドリニウム(Gd2O3)ナノ粒子懸濁液とT2*WIを使って癌造影を行った。ウサギの大腿静脈からの懸濁液の注射により,ウサギ大腿に生着したVX2の癌組織に粒子が効率よく残留し,グレイ濃度が著しく低下した。次に,耳からの懸濁液の点滴では,点滴直後に癌部位の陰性造影効果が見られた。
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自由記述の分野 |
外科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではフォトンカウンティングを利用したスペクトラルX線CTと7T-MRIの医療診断における先端技術を取り入れて,さらに新しい技術の開発を試みた。第1世代CTではデュアル,トリプル,クアッドエネルギーのスキャナーが開発され,撮影エネルギー範囲を変化させることにより,血管のコントラストが著しく変化した。第3世代では空間分解能が0.1mm程度まで改善され,3D-CTも実現された。一方,7T-MRIでは陰性造影剤としての酸化ガドリニウムナノ粒子懸濁液が開発され,造影効果が確認された。磁性ナノ粒子はハイパーサーミアにも利用できることから,癌治療への応用も期待される。
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