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2017 年度 実施状況報告書

直感的な操作性を獲得した消化器内視鏡治療ロボットの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K01431
研究機関産業医科大学

研究代表者

久米 恵一郎  産業医科大学, 医学部, 准教授 (20320351)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード軟性内視鏡ロボット / 操作支援 / 内視鏡治療 / 力覚フィードバック
研究実績の概要

da Vinciの出現が腹腔鏡下手術のロボット支援を可能にしたが、消化器内視鏡治療の分野では現在もウイスキーの瓶の中で帆船を組み立てるような作業を強いられている。消化器内視鏡はオールインワン型であり、この仕様による視野の確保とデバイス処置の協調操作は限界を迎えている。
帆船も瓶から出して机上で組み立てれば容易となる。内視鏡治療も手技自体は単純な作業が大半であり、机上で行うかのように病変や臓器を手で支えながら切除・切開できれば、極めて容易となるのは想像に難くない。そこで、この協調操作を解体し、あたかもウイスキーの瓶の中から取りだしたような作業を可能とするマスタスレーブ型ロボットの開発により早期消化管癌をはじめとする内視鏡治療を容易化・短時間化・平準化することが本研究の最終目的である。
本年度は、各種専用治療鉗子と操作装置の開発がテーマである。昨年度までに開発した内視鏡操作支援ロボットに搭載して、豚胃を用いた胃癌仮想病変をロボット操作のみで完結可能となる操作とするのが目的である。アーム型の把持鉗子は、アームとなる部分をワイヤー駆動の蛇腹形式で、tendon-sheath driving systemを用いた動作系とした。電気メスの治療鉗子は、内視鏡先端部で上下左右の2自由度で稼働可能となるよう減速ギアとプーリーを配した形態で構成し、そこから電気メスを突出させた当初の構想通りのデバイスを当初の構想通りのデバイスを開発した。いずれも電子制御を可能とし、マスタ装置であるPhantom(Geomagic社)による操作を可能にした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

治療鉗子装置として両手の役割となる把持鉗子と電気メスを開発し、ロボット操作まで可能にした。把持鉗子デバイスは、2枚に重ねたティッシュペーパーを1枚ずつ剥がして把持可能な精度であり、電気メスデバイスは、豚胃の粘膜切開等に耐えられる強度を備えたものであることが確認出来た。

今後の研究の推進方策

昨年度までに完成している内視鏡操作支援ロボットに本年度開発した2つの鉗子ロボット等を搭載して、豚胃を用いた仮想早期胃癌の内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)をロボット操作のみで完結することを目標とする。

次年度使用額が生じた理由

今年度に開発途中の操作デバイスに関する予算を、次年度に繰り越した。

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公開日: 2018-12-17  

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