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2022 年度 実施状況報告書

DNAとRNA情報を利用したバイオフィルム定量法構築と医療機材の感染症評価

研究課題

研究課題/領域番号 17K01442
研究機関鈴鹿工業高等専門学校

研究代表者

小川 亜希子  鈴鹿工業高等専門学校, 生物応用化学科, 准教授 (90455139)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2024-03-31
キーワードバイオフィルム / 定量 / 遺伝子発現 / マイクロアレイ / RNA-seq
研究実績の概要

2 019年度までに、大腸菌を対象として浮遊状態の細胞とバイオフィルム形成状態の細胞からRNAを抽出し、マイクロアレイを用いて遺伝子発現状態のデータを取得した。2021年度は、得られたマイクロアレイデータを元に解析を行い、浮遊状態とバイオフィルム状態間での遺伝子発現を比較した。しかしながら、実施したマイクロアレイでは(1)シグナル検出に必要なラベル標識化において、浮遊状態とバイオフィルム状態間で標識化効率が異なっており、両者間の真の発現状態を反映していない可能性、(2)実験条件ごとの試験数が少なく統計的な比較が困難である、問題点が挙げられた。
そのため2022年度は、これらの問題点を解決すべくRNA-seqを利用した遺伝子発現解析を計画した。まず、RNA-seqに必要なRNA調製のために浮遊状態の大腸菌ならびにバイオフィルム形成状態の大腸菌からRNA抽出を複数回実施した。しかしながらRNA-seq解析に必要なRNA量を得ることができなかった。
したがって2023年度は、引き続きRNA-seq解析に必要な高品質RNAの調製を行い、目的とする遺伝子発現解析を実行する。その後、得られた遺伝子発現情報についてマイクロアレイ解析による遺伝子発現情報結果と比較しつつ、バイオフィルム定量に利用可能な遺伝子群の候補を特定する。続いて、それらの遺伝子発現についてバイオフィルム形成過程との関連性を定量PCRで調査し、バイオフィルム定量系を構築していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

RNA-seq解析に必要となる品質をもった十分量のRNAが得られなかったため、RNA-seq解析が実施できなかった。これには、研究実施者自身の家庭的な事情とコロナウイルス感染に伴う実験実施期間の縮小が大きく影響していた。

今後の研究の推進方策

2023年度は(1)RNA回収量を増やすとともに、(2)RNA-seq解析の実施条件を下げて(サンプル数を減らして)、統計学的な比較検討はせず、(3)目的遺伝子の候補を絞ってバイオフィルム定量に結びつけていく。

次年度使用額が生じた理由

RNA-seq解析は外部委託するため、その解析費用が必要となる。また、RNA抽出と定量PCR実施に必要な試薬を購入する費用が必要である。
また、RNA-seq解析結果とマイクロアレイ解析結果の比較について、得られる知見を該当する学術雑誌に報告予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Marine Biofilm Model Comprising a Loop-Type Biofilm Reactor and a Halomonas Strain HIG FST4 1, an Active Biofilm-Forming Bacterium2022

    • 著者名/発表者名
      Ogawa, Akiko Hosaka, Shoya Kanematsu, Hideyuki Yoshitake, Michiko
    • 雑誌名

      Coatings

      巻: 12 ページ: 1605-1614

    • DOI

      10.3390/coatings12101605

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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