研究課題/領域番号 |
17K01454
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
片岡 英幸 鳥取大学, 医学部, 教授 (00224436)
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研究分担者 |
土師 知行 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 名誉教授 (20145147) [辞退]
有井 士郎 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (80222751)
福原 隆宏 鳥取大学, 医学部, 講師 (80403418)
藤原 和典 鳥取大学, 医学部, 准教授 (90403419)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 声門上圧 / チューブ発声 |
研究実績の概要 |
内視鏡の鉗子孔を利用したプローブ型マイクロホンを用いて、喉頭ファイバースコープの先端部で呼気流を測定した。声門上部の声帯振動や空気力学的特性の変化を、ヒトの発声時の音圧変動を声門上から咽頭まで計測し分析を行った。さらに、チューブ発声時の負荷を変化させて音圧変動、周波数分布、フォルマントの解析を行った。その結果、声門上部の音圧は、口元から放射される音圧より大きな音圧が計測された。口元から大気に向けて放出される音圧は、咽喉頭腔という狭い空間で測定すると大きな音圧として測定できることが分かった。また、計測点が声門上から離れて上方に移動させて喉頭蓋上部に移動しても、基本周波数の音圧の大きさに明らかな変化はなく、測定位置による特性の変化は見られなかった。5つの異なる母音で自然な発声を行い、声門上部および口元から放射される音声の高周波成分、フォルマントの比較検討を行った。ケプストラム分析を用い、咽喉頭部における声道特性を各母音でフォルマントを計測し分析した。各母音のフォルマントが声門上部でも観察され、被検者が異なっても母音ごとに同じような音域にフォルマントの生成を認めた。口元から放出される音声も同時に計測しフォルマントを比較した。声門上部でも認めたフォルマントの形状と同じようなフォルマントのピークを認めたが、口元で測定した音圧のフォルマント分析ではより高周波成分を含んでおり共鳴腔でより多くの音域が生成されていることが確認できた。チューブを用いて発声時に負荷を加えた場合と加えない場合で、声門上で測定した音圧レベルやケプストラム分析によるフォルマントを比較したが明らかな差を認めなかった。
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