• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実績報告書

神経活動変化を基盤としたリハビリテーションアプローチの効果機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K01458
研究機関鹿児島大学

研究代表者

大渡 昭彦  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (30295282)

研究分担者 下堂薗 恵  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (30325782)
川田 将之  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (30783477)
吉田 輝  鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (40347109)
木山 良二  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (60315413)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードドーパミン / セロトニン / マイクロダイアリシス法 / 脳梗塞 / ラット / トレッドミル運動
研究実績の概要

本研究では、運動学習や機能向上を効果的に促進する、最適な運動刺激や物理的な刺激を、主に脳内物質を指標として明らかにすることを目的としている。脳梗塞モデルラットを用いることで、脳損傷後の機能回復にも応用でき、根拠に基づいた臨床の実践に貢献できると考えている。
今回の研究では運動や脳梗塞発症により、線条体と海馬におけるドーパミン(DA)とセロトニン(5-HT)の細胞外濃度の変化を調査した。9週齢のWister系ラットの雄30匹を用いて、脳梗塞群(同側線条体6匹、対側海馬6匹)と対照群(同側線条体6匹、対側線条体6匹、対側海馬6匹)に分類した。各群にガイドカニューレを挿入し、脳梗塞群には血栓性梗塞を大脳皮質に作製した。線条体と海馬の細胞外濃度は、計測には微量生体試料分析システムを使用した。術後3日後にトレッドミル運動を10m / minで30分間行い、運動前後1時間測定を行った。結果として、各群の運動による影響は、同側線条体の対照群の5-HTでのみ運動前に有意に低かった。また、5-HTは対側線条体で対照群と比べて運動前に有意に高くなり(p<0.01)、海馬では運動前に梗塞群が高く(p<0.01)、運動時には対照群が高くなった。DAでは対照群と比べ全ての時間で同側線条体が有意に高くなり、海馬では運動前と運動後で梗塞群が有意に高くなった(p<0.05)。運動による明確な影響は確認できなかったが、測定する部位による違いが見られた。線条体では、同側でDAが有意に高くなり、対側で5-HTが有意に高くなった。海馬では対側で運動前にどちらも高くなっていた。これは、同側海馬が損傷されている影響による代償機能として働いたからではないかと考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Effect of Functional Electrical Stimulation of the Gluteus Medius during Gait in Patients following a Stroke2020

    • 著者名/発表者名
      Araki Sota、Kawada Masayuki、Miyazaki Takasuke、Nakai Yuki、Takeshita Yasufumi、Matsuzawa Yuta、Yamaguchi Yuya、Ohwatashi Akihiko、Tojo Ryuji、Nakamura Toshihiro、Nakatsuji Shintaro、Kiyama Ryoji
    • 雑誌名

      BioMed Research International

      巻: 2020 ページ: 1~6

    • DOI

      10.1155/2020/8659845

  • [学会発表] 霊長類脳梗塞モデルによる長期行動観察と慢性期リハビリテーションとMRI画像2020

    • 著者名/発表者名
      原田雄大,大渡昭彦,上川百合恵,吉田輝,下堂薗恵
    • 学会等名
      第57回日本リハビリテーション医学会学術集会
  • [学会発表] 健常成人の下肢に対する全身振動刺激が皮質内および脊髄興奮性に及ぼす影響:予備的研究2020

    • 著者名/発表者名
      宮良広大,衛藤誠二,河村健太郎,大渡昭彦,丸山敦夫,下堂薗恵
    • 学会等名
      日本臨床神経生理学会学術大会 第 50 回記念大会
  • [図書] リハビリテーション管理学2020

    • 著者名/発表者名
      斉藤 秀之
    • 総ページ数
      240
    • 出版者
      医学書院
    • ISBN
      978-4-260-04312-0

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi