研究課題
本研究は、安静・不動が余儀なくされる部位と異なる部位の随意的筋収縮と運動想起(Motor Imagery: MI)が脊髄前角細胞の興奮性に与える影響を臨床神経 生理学の立場から検証し、得られた結果を機能再建に応用する可能性をリハビリテーション医学の立場から探求する。(1)脊髄の髄節性支配が異なる筋の随意 収縮とMIが脊髄興奮性に及ぼす影響を尺骨神経刺激で第1背側骨間筋(FDI)から導F波で検討する。(2)異なる髄節性支配を受ける筋の筋収縮とMIがもたらす 脊髄興奮性に及ぼす影響が,経頭蓋直流電気刺激(tDCS)によるNeuro-modulationで生じる変化を検討する。咬筋と三角筋を対象に各筋の安静時、MI、軽度収縮時に同側のFDIから導出したF波を解析することで、脊髄の髄節性支配がFDIより高位の筋のMI と筋の随意収縮がFDIを支配する脊髄前角細胞の興奮性に及ぼす影響を検討する実験を実施した。2017年度以降は咬筋を用いた予備実験を健常対象6名に、三角筋を用いた予備実験を咬筋の対象とは異なる健常対象6名に実施した。咬筋の実験では、左半球運動野にanodal tDCS(1mA、20分)でconditioningを行い、 conditioningの前後で、各筋の安静時、MI、軽度随意収縮時の右FDIのF波を記録した。2018年度は研究代表者の異動に伴い、実験室の整備が必要になった。2019年度には頸部前屈の際のFDIのF波のデータ解析およびスクアットを行った際のFDIのF波のデータ解析を予定し、咬筋のtDCSの結果の解析と併せて検討する予定であった。
3: やや遅れている
データの解析と最終発表・論文化が遅れている。1年間の延長を申請して認められてた。
結果の解析と発表、論文化を2020年度中に行う。
2019年度中に予定していていた,結果解析と論文化の遅延が生じたため.
すべて 2019
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J Atheroscler Thromb
巻: 26 ページ: 328-339
10.5551/jat.45609. Epub 2018 Aug 22.PMID