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2020 年度 実施状況報告書

日本語に適正な補聴器フィッティング法の確立に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K01468
研究機関北里大学

研究代表者

佐野 肇  北里大学, 医療衛生学部, 教授 (80205997)

研究分担者 荻原 敦子 (牧敦子)  北里大学, 医学部, 講師 (20383622) [辞退]
鈴木 恵子  北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (40286381) [辞退]
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード補聴器装用効果 / NAL-NL2 / DSLv5
研究実績の概要

研究Ⅰとして、補聴器を長期安定して装用できている症例の補聴器の増幅特性(実耳挿入利得)を測定し、NAL-NL2、DSLv5で計算されるターゲットと比較した。対象25人、40耳中、適合十分耳は34耳であった。適合十分耳の実耳挿入利得は1000、2000HzにおいてはNAL-NL2、DSLv5のターゲットと近似しており、圧縮率はDSLv5に近似していた。低音部、高音部の実耳挿入利得は両処方ターゲットよりも小さかった。この成果は論文として欧文誌(Auris Nasus Larynx)に投稿し受理され掲載された。
研究Ⅱとして平成30年に開始したNAL-NL2とDSLv5による補聴器フィッティングの補聴効果の比較についての臨床研究を継続していたが、COVID-19感染蔓延のため研究実施途中で中止を余儀なくされた例が2例、また半年程度の期間、研究の実施を中断していた。結果、この1年で新たに1名のみ参加が得られ、これまでで計20例の参加人数となった。まだ目標症例数には達していないが、今後も臨床研究の遂行には困難が伴うと考えられるため、20例で結果を解析することとした。
現時点での解析結果によれば、2つの処方式による補聴効果には明らかな差はないと見込まれたため、新たな対象参加は募らずに令和3年度中に研究成果を発表する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

COVID-19の感染拡大のため、外来を定期的に受診させる必要のある臨床研究の実施が困難であったことが主たる理由である。令和2年1~2月より研究に参加していた2例は、定期受診が不可能になり中止となった。令和2年4月から9月の間は研究実施を中断していた。10月以降に再開し1例の研究完遂が得られたが、その後も感染拡大の増悪が繰り返されており、研究実施の継続は困難な状況にある。

今後の研究の推進方策

現在の参加対象数は20例で目標の26例には達していないが、現在の状況では1年間で6例の追加は困難と思われる。現在20例の結果を解析している。現時点での解析結果では、2つの処方式による補聴効果には明らかな差はないと見込まれたため、新たな対象参加は募らずに令和3年度中に研究成果を発表する予定である。

次年度使用額が生じた理由

COVID-19感染拡大のため、臨床研究の遂行が遅延したため研究成果の発表に至らなかったことが主な理由である。次年度中に成果をまとめ発表(学会発表および論文投稿)するために残りの助成金を使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Comparison of real-ear insertion gains in Japanese-speaking individuals wearing hearing aids with DSL v5 and NAL-NL2.2021

    • 著者名/発表者名
      Shogo Furuki, Hajime Sano, Takaomi Kurioka, Atsuko Ogiwara, Tkahito Nakagawa, Rie Inoue, Sachie Umehara, Yuki Hara, Keiko Suzuki, Taku Yamashita
    • 雑誌名

      Aris Nasus Larynx

      巻: 48 ページ: 75-81

    • DOI

      10.1016/j.anl.2020.07.010

    • 査読あり
  • [学会発表] NAL-NL法・DSL法におけるファンクショナルゲインの検討2020

    • 著者名/発表者名
      古木省吾、佐野 肇、栗岡隆臣、梅原幸恵、原 由紀、山下 拓
    • 学会等名
      第65回日本聴覚医学会

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公開日: 2021-12-27  

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