研究課題/領域番号 |
17K01486
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
伊藤 龍生 近畿大学, 農学部, 教授 (40330245)
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研究分担者 |
井上 敬夫 近畿大学, 医学部, 助教 (00441006)
佐藤 隆夫 近畿大学, 医学部附属病院, 教授 (70162443)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 脳外傷 / リハビリ / 神経再生 / 最適な開始日 |
研究実績の概要 |
ウイスターラットオスを用いてPneumatic control injury deviceにて脳外傷受傷ラットを作製し受傷後にトレッドミルの運動開始日を損傷後、0日(直後;直後群)、 1日(1日後群)、 3日(3日後群)、 7日(7日後群)、 14日(14日後群)、 21日(21日後群)に変えて、その強制運動を7日間連続でを行う。強制運動終了後、water maze テスト等を行い、運動開始日の違いによる高次脳機能障害の改善効果を確認する。脳外傷モデルラットを順次、屠殺し、高次脳機能改善効果が確認された組織を用いて、脳外傷部周囲の神経細胞や神経線維を中心に連続切片を作製し、神経再生や修復について組織学的な観察評価を行う。さらに、その連続切片を用いて神経再生の指標であるBrdU、神経新生のDCX、NeuN, 酸化ストレスとそて8-OHdG, 4-HNE, アポトーシスの誘導をssDNA等の免疫染色を行い運動開始日の違いによる神経再生の効果を確認する。もう一方で、脳損傷部周囲組織からmRNA、タンパク質を抽出し、神経再生に必要であるbFGF, NGF, BDNF, IGF1, GH等の神経再生や修復に関わる発現についての遺伝子及びタンパク質のを測定し、その差を評価する。加えて脳損傷部周囲での過酸化脂質量としてマロンジアルデヒド(MDA)の測定、酸化ストレスの評価を行う。さらにクリオスタットにて20µmの凍結切片を作製し損傷辺縁より幅1mmさらにその外側1mmの範囲をそれぞれマイクロダイゼクション法にて組織を採取し、プロテオーム解析を行い、さらにGeneChip System を用いてマイクロアレイ解析を行う。このような総合的な評価を行い脳外傷後の最適な運動開始日を調べる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
脳外傷モデルラット作製と高次脳機能改善効果の測定に時間が費やされてた。そのために計画計画が少し遅れている。ラット作製や高次機能効果の測定が遅れたので組織学的検討等が遅れ進行している。
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今後の研究の推進方策 |
モデル作製に時間を費やし少し遅れ気味である。現在は、モデル作製も追いつき高次脳機能改善効果について測定している途中である。今後はモデルラットを順次、屠殺しその組織を作製し神経の再生や修復を確認する予定である。また、外傷周囲の組織からmRNAやたんぱく質を抽出し、神経再生に関わる遺伝子、たんぱく質の発現を調べる。また、マイクロダイゼクション法にて組織を採取し、プロテオーム解析を行い、さらにGeneChip System を用いてマイクロアレイ解析を行う。このような総合的な評価を行い脳外傷後の最適な運動開始日を調べ、最適な運動開始日を検討したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
脳外傷モデルラット作製に時間を費やしてしまい、進行状況が少し遅れたため、ラット購入費用、高次脳機能測定に関する費用、脳外傷後の組織学的検討に使用する使用額が少なかった。順次、脳外傷モデルの作製量が追いつき、高次脳機能測定や組織学的検討を行う予定であるために使用計画に準じて進みつつある。
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