研究実績の概要 |
ウイスターラットオスを用いてPneumatic control injury deviceにて脳外傷受傷ラットを作製し受傷後にトレッドミルの運動開始日を損傷後、0日(直後;直後群)、1日(1日後群)、 3日(3日後群)、 7日(7日後群)、 14日(14日後群)、 21日(21日後群)を作製し、その強制トレッドミル運動を7日間連続で行った。その強制運動終了した。その後、記憶学習実験としてwater maze テストを行った。1日、3日後及び14日後群で有意な記憶学習の回復が見られた。しかしながら14日、21日後群では有意な差が見られなかった。組織脳外傷モデルラットを順次、屠殺し、その1~7日後群の高次脳機能改善効果が確認された組織を用いて、脳外傷部周囲の神経細胞や神経線維を中心に連続切片を作製し、神経再生や修復について組織学的な観察評価を行った。その結果、神経再生の指標であるBrdU,神経幹細胞のnestin及び神経新生のDCXについて有意な細胞数の増加が見られた。今後、NeuN, 酸化ストレスとそて8-OHdG, 4-HNE, アポトーシスの誘導をssDNA等の免疫染色を行い神経再生の効果を確認する。もう一方で、脳損傷部周囲組織からmRNA、タンパク質を抽出し、bFGF, NGF, BDNF,IGF1, GH等の神経再生や修復に関わる発現についての測定しする。脳損傷部周囲での過酸化脂質量としてマロンジアルデヒド(MDA)の測定、酸化ストレスの評価を行う。さらにクリオスタットにて20µmの凍結切片を作製し損傷辺縁より幅1mmさらにその外側1mmの範囲をそれぞれマイクロダイゼクション法にて組織を採取し、プロテオーム解析を行い、さらにGeneChip System を用いてマイクロアレイ解析を行う。このような総合的な評価を行い脳外傷後の最適な運動開始日を調べた。
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