研究課題
令和4年度は、COVID-19の影響で一年延長した研究として、令和2年度と令和3年度に引き続き平成29年度に作成した立体感覚刺激(視覚刺激は24インチ液晶黒色背景画面(視角20x16度)に視角0.1度の白色ドット1000個をランダム配置し、画面中央部(視角10x8度)に滑らかな奥行をつけて自然な立体感を描出する刺激)を用いて、白色ドット1000個が、および共同運動(コヒーレントレベル90 %)の水平方向(HO)、放射状方向(OF)に運動する立体運動刺激を呈示し、刺激毎150回加算平均波形を抽出した。その結果、1) USAの立体感覚に対する脳内情報処理障害(特に視覚)メカニズムについて、大きく分けて、頭頂葉での情報途絶による障害と前頭葉での情報認知障害による要因の2つが認められた、2) tACSの大脳皮質活動への興奮・抑制効果を可視化することや最適刺激条件の特定はできなかった、そのため、3) 1)と2)の結果から立体感覚誘発訓練システムとtACSを組み合わせた斬新なニューロリハビリテーションは、tACSの効果の持続が認められなかったことから、上手く立案できなかった。今後は、脳の可塑性誘導に最適なtACSの刺激条件を特定することにより、立体感覚認知訓練とtACSを組み合わせたニューロリハビリテーションを考案し、その効果を心理物理学的(BIT行動性無視検査)、電磁気生理学的に検討できるのではないかと思われる。
すべて 2022
すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)
Front Neurol, Section Appl Neuroimag.
巻: 13 ページ: 1-20
10.3389/fneur.2022.762497