本研究では、健常成人と半側空間失認(Unilateral spatial agnosia: USA)患者に対して、3次元の視聴覚画像を1日2時間、隔日で2週間呈示し、その前後での立体運動視刺激による生理学的パラメータの変化で検討した。さらに、動画呈示中に20分間10Hzの経頭蓋交流刺激(t-ACS)を行い、その効果も検討した。その結果、動画視聴でUSA患者でも認知閾値の上昇を認めたが、t-ACS前後での変化は認めなかった。よって、障害脳でも外部刺激による賦活を続けることで、脳機能再生がはかれる可能性が示唆されたが、t-ACS効果については、最適パラメータをさらに検討する必要があることが解った。
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